房山雲居寺

北京西南約70キロの房山区に位置する雲居寺は、面積が7万㎡の広大な境内を持ち、石経山蔵経洞や唐・遼塔群などと併せて中国仏教文化の貴重な宝庫を形成しています。隋代大業年間(西暦605~618年)に創建され、その後、遼・聖宗時期(西暦983~1011年)に五大寺院の体系を形成しました。金、元、明、清の各時代にも修繕が行われ、現在に至っています。

1961年3月4日に国務院によって中国初期の重点文化財保護単位に指定され、1992年には石経の保存数が世界最多であることから「北京旅行世界之最」に登録されました。

雲居寺の三絶
雲居寺は仏教の経典が集まる場所で、「三絶」と呼ばれる石の経典、紙の経典、木版の経典が集まっています。

- **石刻仏教大蔵経**:隋代大業年間(605年)に静琬らの僧侶が、正統の仏教を保護するために石に刻んだものです。隋、唐、遼、金、元、明の六つの朝代を経て、1039年間で1122部、3572巻、1万4278枚の仏教聖典が残されています。その規模と歴史の深さは世界でも珍しく、万里の長城や京杭運河に匹敵するような世界の貴重な文化遺産とされています。

- **房山石経**:隋から唐にかけて続く千年の仏教聖典で、仏教研究、政治歴史、社会経済、文化芸術などに重要な歴史資料となっています。

- **竜蔵木経**:清代雍正十一年(1733年)から乾隆三年(1738年)にかけて刻まれ、現在では7万7000枚が残っています。これは2000年来の仏教聖典であり、中国木版経書の代表的なものとされています。

千年古塔
雲居寺の北塔は、遼代に建てられたレンガ造りの舎利塔で、羅漢塔とも呼ばれています。天慶年間(1111~1120年)に建設され、高さは30メートルで、建築造型が独特です。塔の基層は八角形の須弥座となっています。

舎利
釈迦牟尼仏の聖体が火葬された結晶とされる仏舎利は、1981年11月27日に雷音洞から出土しました。これは世界で唯一の洞窟内に存在する仏舎利で、北京八大処の仏歯、西安法門寺の仏の指とともに「海内三宝」と称されています。

2012年9月には、雷音洞が中国現存する最古の仏殿と確定されました。同年5月、北京市房山区政府は石経・雲居寺文化研究センターを設立し、北京大学考古学部の宿白教授が学術顧問に就任しました。

1400年の歳月を経たにもかかわらず、大部分の碑文は当時の様子をそのままに保存されており、雲居寺はまさに「北京の敦煌」と称されるにふさわしい場所です。
中国語名:
房山云居寺(fáng shān yún jū sì)
中国語名の読み方:
ファン シャン ユン ジュイ スー
英語名:
Yunjusi
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