北京ダックの老舗~全聚徳

時間:2012-11-23 15:26作者:中国旅行玄人閲覧数:

 北京ダックはかつて明朝宮廷の高級料理で宮廷では「金陵ダック」と呼ばれていました。『飲膳』に出てくるローストダックが現在の北京ダックの起源と言われています。15世紀初期、明朝が首都を北京に遷都する同時に、ローストダックの調理技術も同時に北京に伝わりました。北京ダックは皇帝や宮廷の人々に愛され、清の時代には宮廷料理としての地位をさらに高めました。世代の製造改良を経て、ダックの製造は味、外観などが改善されました。

全聚徳は清朝同治三年(1864年)に楊全仁氏によって創業され、すでに140年の歳月が経ちました。楊氏は鶏やアヒルの肉を売って生計を立てていましたが、干し果物屋「徳聚全」が倒産したきっかけに、全財産を投じてその店を買い取りました。
その後、風水師のアドバイスに従い名前を「全聚徳」に改め、宮廷で炙り鴨を調理していた料理人孫氏を迎え、炙り炉による絶妙な美味しさの鴨料理を宮廷から民間へと伝えました。歴史の本によると全聚徳の北京ダックについて、「それを越える料理は無い。最高の北京ダックだ。」と記されています。
全聚徳は、1864年楊全仁によって創業されて現在既に五代目ですが、企業として国営化され、現在は傘下に50以上の企業があり、中国の外食産業の リーダー役を果たしています。中国国内では60以上の店舗を持ち、海外の進出も進めています。
北京の直営店は創業店「前門店」を始めとし、「王府井店」「和平門店」などの 6店舗を抱え、これらの店は外国の首脳や政府関係者、世界の著名文化人など 数え切れないほど迎えています。
1999年には、中国国家工商行政管理局により、中国唯一の「中国馳名商標」と 認定されました。
2005年には、全聚徳は北京の老舗「豊澤園」、「彷膳飯荘」「四川飯店」「東来順」 などを傘下に収めました。
首都北京の老舗リーダーとして、新たな一歩を踏み出しています。