呉方言(上海語)

時間:2007-08-08 00:00作者:閲覧数:

呉方言(ごほうげん)は漢語の主要な方言の1つである。呉語(ごご)とも言われる。呉方言の話者は8,700万人で、約8億人が話す漢語北方方言(官話)に継いで第2の有力な方言となっている(1991年の調査による)。
上海市、浙江省の大部分、江蘇省南部及び安徽省、江西省、福建省の一部で使われる。呉方言の主要なグループには上海グループ、(上海語)、蘇南グループ(蘇州語)、東瓯グループ(温州語)、浙江グループ(杭州語)などがあり、上海語と蘇州語が代表的な呉方言とみなされる。南京や杭州の旧市街で離される南京語や杭州語は中古漢語と古呉方言が融合したものである。

呉方言の特徴

【声母】

清濁の対立 - 呉語は中古(三国?隋?唐)中国語音韻体系の全濁音に対応する有声音声母 b-, d-, g-, j-, z-, v-, h- などが残されている。しかし標準語 (Mandarin) や広東語 (Cantonese) は、濁音ではない。
歯擦音 - 多くの地域で歯茎音[s, z, ?, dz, ??]しか存在しない。

【韻母】

鼻韻尾 - [n]と[?]の区別があるが、[m]はなく[n]に合流している。また[?]も[n]に合流する傾向にある。
入声 - [-?]として保存されている。

【声調】

 6つないし7つ。ただし、上海の若年層では急減して5つとなっている。また多音節語では声調が連音変化する。