六榕寺

概況：
六榕寺は広州市越秀区六榕路に位置する、南朝宋代（420-479年）に創建された歴史ある仏教寺院です。もとは「宝厳荘寺」と称されましたが、宋代の文人である蘇東坡（蘇軾）が訪れた際、境内の6本の榕樹（ガジュマル）にちなんで「六榕」と題字したことから、この名が定着しました。広州仏教四大叢林（光孝寺、華林寺、海幢寺、六榕寺）の一つに数えられ、「光孝は樹をもって伝わり、六榕は塔をもって顕る」と並び称される由緒正しい古刹です。境内中央には「花塔」（別名・六榕塔）がそびえ立ち、その優美な姿が寺院の象徴となっています。

見所：

花塔（六榕塔）：高さ57.6メートル、外観9層、内部17層からなる楼閣式磚塔で、広州で最も古い仏塔の一つです。頂点には元代に鋳造された千仏銅柱があり、1033体の仏像が彫られています。塔の回廊を巡ると「順風満水」のご利益があるとされ、特に縁起を担ぐ参拝者に人気です。
六祖堂：禅宗の六祖・恵能大師を祀る堂で、宋代に鋳造された六祖銅像（高さ1.35メートル）が安置されています。学業成就や智慧を祈願する人々が訪れます。
大雄宝殿：高さ14メートルの本堂には、清の康熙二年（1663年）に黄銅で鋳造された三尊仏（各高さ6メートル、重さ10トン）が祀られており、広東省最大の古代銅像として知られます。
蘇東坡の「六榕」石刻：山門近くに残る蘇東坡の直筆刻石は、寺院の歴史を物語る貴重な文化財です。
観音殿：姻緣や子宝を願う人々が訪れる霊場で、高さ3メートルの観音銅像が祀られています。

入場料： 無料です（花塔の登塔は別途料金の場合があります）。六榕寺(liù sì)ハイシーズン：8:00〜17:00
ローシーズン：8:00〜16:30
（※季節や行事により変動する可能性がありますので、最新情報は現地の表示にご確認ください。）住所： 広東省広州市越秀区六榕路87号。
公共交通機関：
地下鉄2号線「紀念堂」駅C出口から徒歩約5分、または1号線「公園前」駅I2出口から徒歩約10分です。バスをご利用の場合は、「六榕路」バス停で下車し、徒歩すぐです。寺内では線香の代わりに献花が推奨されています。花は門前で購入可能です（一束10元程度）。
仏像や宗教儀式の写真撮影は控え、建物外観や庭園の撮影のみにおさめましょう。
夏季は蚊が多く発生しますので、虫除け対策をしてお出かけください。
週末や旧暦の月朔（1日）・望（15日）は大変混雑します。静かに参拝したい方は平日の午前中がおすすめです。