黄平飛云崖

概況：

黄平飛云崖（ひうんがい）は、貴州省黔東南ミャオ族（苗族）侗族自治州黄平県にある国家級舞陽河風景区に属する景勝地です。県城の東約12キロメートルに位置し、明代の正統8年（1443年）に創建された歴史ある名所で、崖の形状が空に舞う雲のように見えることからこの名が付けられました。明代の哲学家である王陽明も「天下の山水の奇は黔中に聚まり、黔中の山水の奇はこの崖に聚まる」と絶賛したことで知られ、古くから「黔南第一勝景」や「黔南第一洞天」と称される貴州を代表する文化的景観です。ここは単なる観光地ではなく、ミャオ族をはじめとする少数民族の大切な集会場でもあり、特に旧暦4月8日には大規模な民族祭礼が催されることで知られています。

見所：

飛云崖のシンボルである「飛云崖牌坊」と、清代の鄂爾泰が題した「黔南第一勝景」の石刻
明代から清代にかけて建てられた月潭寺を中心とする古建築群で、釘を一切使わない伝統的木組み技術が見られます
飛云崖の洞穴内部に広がる鍾乳石の奇観で、様々な形の石乳が雲や虹のように見える光景を楽しめます
貴州省民族文化博物館（飛云崖民族節日博物館）では、少数民族の祭礼や習慣に関する貴重な資料を見学できます
特に秋には金色に染まる銀杏の古木群が風情ある景観を作り出し、写真撮影にも最適です
旧暦4月8日に開催されるミャオ族の祭りでは、芦笙舞や対歌、闘牛などの伝統行事を体験できます

入場料：無料（身分証の提示が必要な場合があります）
黄平飞云崖(huáng píng fēi yún yá)ホァン ピン フェイ ユン ヤーFeiyun Cliffハイシーズン（4月1日～10月31日）：8:00～18:00
ローシーズン（11月1日～3月31日）：9:00～17:30住所：貴州省黔東南苗族侗族自治州黄平県新州鎮東坡村湘黔公路北側
公共交通機関：
黄平県城の客運站から飛云崖行きのバスを利用できます。凱里からは黄平行きのバスに乗車後、現地で乗り換える方法もありますが、本数が限られるため事前の確認をお勧めします。より便利なアクセスとしては、凱里黄平空港からタクシーを利用する方法もあります。景区内では古い石段や坂道が多いため、歩きやすい靴でのご来訪がお勧めです。少数民族の祭礼や習慣を尊重し、地元住民の生活を妨げないようご配慮ください。また、施設内の文化財や建築物は貴重な遺産ですので、傷つけたり汚したりすることのないよう大切に扱いましょう。景区内の売店は限られているため、飲料水や軽食は予め準備しておくと安心です。旧暦4月8日などの祭礼時期は大変混雑しますので、貴重品の管理には十分ご注意ください。