三江湿地保護区

概況：
三江湿地保護区は、中国黒竜江省の撫遠市と同江市にまたがる、中国東北端に位置する広大な自然保護区です。黑龙江と烏蘇里江が合流する三角地帯に広がり、総面積は約198,089ヘクタールに及びます。1994年に省級保護区に指定され、2000年には国家級自然保護区に昇格、さらに2002年には国際的に重要な湿地として「国際重要湿地名録」に登録されました。この保護区は、三江平原で人為的影響を最も受けていない湿地生態系の代表的な例であり、全球的に見ても珍しい淡水性沼沢地の一つです。内陸湿地と水域生態系を主要な保護対象としており、大小50以上の河流と200以上の湖沼、26の江心島があり、丹頂鶴やイヌワシ、コウノトリなどの貴重な鳥類をはじめ、多様な動植物の生息地となっています。また、ロシアと国境を接する立地から、国際的な自然保護協力の場としても重要な役割を果たしています。

見所：
・広大な沼沢湿地が広がる風景と、そこに生息する丹頂鶴やコウノトリなどの珍しい鳥類を観察できます。
・保護区内に点在する島状林（島のように浮かぶ森林）は、独特の景観を形成しており、散策や写真撮影に最適です。
・春と秋には、東北アジアの渡り鳥の重要な中継地となり、数万羽の渡り鳥の壮大な群れを見ることができます。
・保護区は中露国境に位置するため、雄大な黑龙江と烏蘇里江の合流点や、対岸のロシアの風景を眺めることができます。

入場料：無料三江湿地保护区(sān jiāng shī dì bǎo hù qū)サン ジャン シー ディ バオ フゥ チュイSanjiangshidibaohuquハイシーズン（5月-10月）：7:00～18:00（景区全体の目安）
ローシーズン（11月-4月）：8:00～17:00（景区全体の目安）
※保護区は広大なエリアのため、訪問を計画される際は、現地の管理事務所や観光案内所で最新の情報をご確認になることをお勧めします。住所：黒竜江省佳木斯市撫遠市及び同江市内
公共交通機関：
哈尔滨から佳木斯行きの長距離バス（哈同高速経由）に乗車し、佳木スで撫遠行きのバスに乗り換えるのが一般的なルートです。佳木スから撫遠までのバスは1日数便運行されていますが、本数が限られる場合があるため、事前のスケジュール確認が望ましいです。撫遠市街から保護区まではタクシーや現地の交通手段を利用することになります。保護区は国境地域に位置しています。許可なく境界線や軍事施設を撮影したり、立ち入り禁止区域に近づいたりしないでください。 湿地内には沼地や危険な区域があります。指定された遊歩道や観察路からそれず、安全に十分注意して見学しましょう。 貴重な自然環境を守るため、ゴミは必ずお持ち帰りり、植物や動物をむやみに採取したり、驚かせたりしないようにしましょう。 特に夏季は蚊などの虫が多いため、虫除け対策を万全にしてお出かけください。 鳥類の観察や写真撮影の際は、静かに行動し、野鳥の営みを妨げないようにご配慮ください。 現地の気候や施設の状況により、開放時間などが変更となる可能性があります。訪問前には現地の情報を再度ご確認されることをお勧めします。