三門峡ダム

概況：
三門峡ダムは中国河南省三門峡市湖浜区に位置する、黄河下流に建設された中国初の大規模な水利施設です。「万里黄河第一坝」とも称され、1957年に着工、1960年に主体工事が完了しました。旧ソ連の技術支援を受け、高さ106メートル、長さ約1,100メートルという規模で建設されましたが、黄土高原からの土砂堆積問題を経て大規模な改修が施され、現在は防洪・灌漑・発電などの多目的利用が行われています。ダム湖は「高峡平湖」と呼ばれる美しい景観を形成し、季節ごとに異なる風貌を見せます。特に6月から10月の排水期には轟音とともに放出される水流が虹を架ける様子は圧巻で、国務院により全国重点文物保護単位にも指定されている、歴史的価値と自然美が融合した名所です。

見所：
ダム本体からの眺望は黄河の雄大な流れを一望でき、特に排水期の迫力ある光景は写真撮影に最適です
ダム下流にある「中流砥柱」の岩は、大禹治水の伝説に由来するシンボルで、黄河の激流に耐え続ける様子は中国人の精神の象徴とされています
ダム周辺に整備された大禹公園や黄河展覧館では、治水の歴史や黄河文化を学ぶことができます
冬季にはダム湖に飛来する白鳥の群れを観察できるほか、対岸の山西省との境界を跨ぐユニークな体験もできます
ダム建設当期の技術を伝える展示物や、かつての黄河古桟道の遺構も見学可能です

入場料：30元（学生は半額、身長1.2メートル以下の児童や70歳以上の高齢者は無料の場合があります）黄河三门峡大坝风景区(huáng hé sān mén xiá dà bà fēng jǐng qū)ホァン ホー サン メン シァ ダー バ フォン ジン チュイSanmenxia Damハイシーズン（4月1日～10月31日）：7:30～17:30（入場は17:00まで）
ローシーズン（11月1日～3月31日）：8:00～17:00（入場は16:30まで）
住所：
河南省三門峡市湖浜区王大路（三門峡市街から東北約14キロ）
公共交通機関：
三門峡駅前から1路バスに乗車し、「三門峡ダム」バス停で下車します（本数は1時間に1本程度のため、時刻表の確認をお勧めします）
三門峡南駅（高速鉄道駅）からはタクシーを利用すると約40分でアクセスできます
自家用車の場合は、ダム入口の駐車場（駐車料金5元）を利用できます
ダム周辺は石段や坂道が多いため、歩きやすい運動靴やスニーカーを着用していくことをお勧めします 夏季は日差しが強いため、帽子や日焼け止めなどの暑さ対策を、冬季は防寒対策を十分にお取りください 排水期は水しぶきが発生する場合がありますので、貴重品は防水対策をしてお持ちください ダム施設は重要な水利構造物です。立入禁止区域には近づかず、現地の案内表示に従ってください