元趙王城遺跡

概況：
元趙王城遺跡（敖伦苏木古城）は、中国内モンゴル自治区包头市ダルハン・ムミンガン聯合旗（达尔罕茂明安联合旗）バオリン廟（百灵庙）の北東約30キロメートルに位置する元代の歴史遺跡です。地元では「敖伦苏木」（多くの廟の意）と呼ばれ、別名「趙王城」または「五英雄城」としても知られています。この城は13世紀にモンゴル帝国の姻族であった汪古部（オングト部）によって築かれた彼らの政治、経済、文化の中心地でした。城跡は長方形で、東西約960メートルから1200メートル、南北約560メートルから600メートルの規模を誇り、四面の城門と四隅の角楼の跡が今も確認できます。当時は景教（ネストリウス派キリスト教）が盛んで、多くの景教寺院の遺構や、古叙利亚文（シリア文字）が刻まれた貴重な十字架墓石などが発見されており、シルクロードにおける東西文化交流を物語る重要な遺跡として、高い歴史的価値を有しています。

見所：
城内に90箇所以上の建築台基が点在し、黄・緑・白などの色鮮やかな琉璃瓦の破片が当時の宮殿や廟宇の壮麗さを今に伝えます。
「王傅德风堂碑记」をはじめとする石碑類は、元代の王公の系譜や業績を記録した貴重な史料です。
景教の墓石に刻まれた十字架紋様と古叙利亚文は、この地が東西宗教文化の交差点であったことを示す見逃せないポイントです。
城跡一帯は広大な草原に囲まれており、歴史に思いを馳せながらのんびりと散策するのに最適な環境です。

入場料：
情報が確認できませんでした。訪問前に現地の観光局や関連施設にご確認されることをお勧めします。元赵王城遗迹(yuán zhào wáng chéng yí jì)ユェン ジャオ ワン チョン イー ジYuanzhaowangyizhiハイシーズン：7:30〜17:30
ローシーズン：8:00〜17:00
※遺跡は基本的に常時開放されている可能性もありますが、管理状況により変動する場合があります。住所：
内モンゴル自治区包头市ダルハン・ムミンガン聯合旗バオリン廟（百灵庙）東北約30キロメートル
公共交通機関：
公共交通機関は非常に限られています。最も現実的なアクセス方法は、バオリン廟または包頭市からレンタカーやタクシーをチャーターすることです。遺跡周辺はオフロードが多いため、高床式の車両が適しています。貴重な文化遺跡保護区域です。遺構や出土品に触れたり、損傷を与えたりする行為は固く禁じられています。 草原地帯は昼夜の気温差が大きく、天候が変わりやすいです。体温調節のしやすい服装と、雨具、日焼け止め対策を万全にしてお出かけください。 広大なエリアに整備された遊歩道が少ない場所があります。歩きやすい靴を履き、安全に注意して見学してください。 周辺には売店やトイレなどの施設がほとんどありません。飲料水や軽食、必要に応じて簡易トイレなどを予めご準備されることをお勧めします。 携帯電話の電波が届かないエリアがあります。オフラインで利用可能な地図を事前にダウンロードするなど、ナビゲーションの準備をしておくと安心です。