周荘

概況：
周荘鎮は「中国第一の水郷」と称される江蘇省蘇州市昆山市にある水郷古鎮です。900年以上の歴史を持ち、宋代の元祐元年（1086年）に周迪功郎が私宅を寄進して全福寺を建立したことから「周庄」の名が誕生しました。町は井の字状に流れる川に沿って発展し、60%以上の家屋が明清時代に建てられたもので、14の古い石橋が架かる「小橋、流水、人家」の典型的な江南の景観を今に伝えています。画家の呉冠中から「黄山には山河の美が、周荘には水郷の美がある」と称賛されるほどで、その美しさから「上有天堂、下有蘇杭、中間有一箇周荘」とも言い習わされています。
見所：

双橋（鍵橋）：明代に建造された二つの石橋が直角に連接する珍しい形状から「鍵橋」とも呼ばれ、画家・陳逸飛の作品「故郷の回想」の題材となり周庄の名を世界に知らしめました。早朝の人影の少ない時間帯が絶好の写真撮影のチャンスです。
沈庁：明代の江南の富豪・沈万三の故居で、「七進五門楼」と呼ばれる七つの庭と五つの門楼からなる豪華な建築群です。当時の商人の生活ぶりを窺い知ることができます。
張庁：「轎從門前進、船自家中過」（轎は門前から進み、船は家中を通る）という水郷独特の建築特色を体感できる住宅です。家の中に水路が通っているのが特徴です。
夜の周庄：日中の喧騒が静まり、ライトアップされた古い街並みと水路が幻想的な雰囲気を醸し出します。夜間は主要な景観である張庁と沈庁も公開されています。
全福寺：北宋時代に創建された歴史ある寺院で、南湖のほとりに建つ「水上の仏国」とも評される風情のある景観が魅力です。

入場料：
大人は日中の入場で100元です。このチケットで張庁、沈庁をはじめとする町内の15箇所の指定観光スポットに入場でき、有効期間は3日間です（但し、連続して利用する場合は初日に入場時に顔写真登録が必要です）。16時以降の夜間入場は80元となります。周庄(zhōu zhuāng)ハイシーズン（3月～11月）：町全体は7：30～21：00に開放されています。主要な小スポット（張庁、沈庁など）は8：00～20：00。
ローシーズン（12月～2月）：町全体は7：30～21：00に開放されています。主要な小スポット（張庁、沈庁など）は8：00～19：00、その他の小スポットは8：00～16：30が目安です。住所：
江蘇省蘇州市昆山市周庄鎮全福路43号（古牌楼出入口）

公共交通機関：
上海から：上海客運総站、北区客運站、青浦汽車站などから周庄行きの直行バスを利用できます。
蘇州から：蘇州汽車北站から周庄行き直行バス（所要約1時間、料金17元）が運行しています。
鉄道利用：上海虹橋駅から昆山南駅まで高速鉄道で約20分、その後、133路バスに乗り換え約1時間で周庄汽車站に到着します。周庄汽車站から古镇入口までは徒歩約15分です。
最新情報：蘇州軌道交通4号線の同里駅から周庄古镇景区入口まで直行する
町に入るには基本的に入場券が必要ですが、朝7時前や夜9時以降は無料で町の中に入ることができます。ただし、この時間帯は張庁や沈庁などの有料スポットは閉まっていますのでご注意ください。
三輪車で町を巡る場合は、事前に運転手と行き先と料金を明確に確認しておくことをお勧めします。まれに約束と異なるルートを回られて追加料金を請求されるケースがあるようです。
「水郷遊」を楽しむ際は、町の外周を巡る「環鎮水上游」と、町の中の水路を進む「摇橹船」は別の体験で、チケットも乗船場も異なりますのでご注意ください。
混雑を避けて静かな水郷の雰囲気を味わいたい方は、平日を選んで訪れるか、あるいは一度宿泊して夕暮れ時や早朝の静かな時間帯に散策されることをお勧めします。