康王谷

概況：
康王谷は、中国江西省九江市にある庐山の大汉阳峰西北側に位置する、全長約7.5キロメートルの庐山最大の峡谷です。その歴史は古く、戦国時代に楚の康王の子孫が秦の乱を避けてこの地に隠れ住んだという伝説があり、その故事にちなんで名付けられました。また、東晋の詩人である陶淵明の不朽の名作『桃花源記』の創作原型になった地としても広く知られ、まさに「世外桃源」そのものの風景が広がっています。谷内は亜熱帯季風気候に属し、緑豊かな自然に恵まれ、年間190日以上も霧や雲が発生する神秘的な景観を楽しむことができます。中でも、唐代の茶聖・陸羽が「天下第一泉」と称えた谷簾泉の瀑布は、圧巻の景色を見せてくれます。

見所：
谷簾泉瀑布：落差37メートル、幅28メートルにも及ぶ壮大な瀑布で、水しぶきがカーテンのように広がる様子は息をのむ美しさです。茶聖・陸羽により「天下第一泉」と評された由緒ある泉でもあります。
楚人村遺跡：戦国時代に楚の康王の子孫が避難し、生活していたと伝えられる集落の遺跡です。歴史のロマンを感じさせる場所です。
歴代の摩崖石刻：明代以降に残された47か所の石刻があり、中には明代の学者である王陽明が「桃源真境」と記した貴重な真筆も見られます。
桃花溪と田園風景：谷の入口から流れ出す桃花溪に沿って進むと、陶淵明が描いたようなのどかで絵のように美しい田園風景が広がります。

入場料：30元
康王谷(kāng wáng gǔ)カン ワン グゥKangwanggu Valleyハイシーズン：09:00〜16:30
ローシーズン：09:00〜16:30
（※通年で同じ営業時間の場合があります）
住所：江西省九江市星子県温泉鎮境内
公共交通機関：
九江市から車で南へ向かい、環状の山道を進みます。観光バスの利用も可能です。詳細なバス路線については、現地の最新情報をご確認ください。 谷内は歩きやすい靴でのご来訪をお勧めします。 石段や自然の道が多いため、安全にご注意ください。 天候が変わりやすく、霧や雲で視界が悪くなることもあります。雨具や防寒具の準備があると安心です。 貴重な自然環境と文化遺産を守るため、ゴミは必ずお持ち帰りいただくか、決められた場所に捨ててください。 瀑布や川辺など、水辺のエリアでは特に足元にご注意ください。