烟水亭

概況：
煙水亭は、中国江西省九江市の中心部にある甘棠湖に浮かぶ浸月島に位置する、江南庭園風の古建築群です。その歴史は古く、唐の時代の江州司馬であった白居易が『琵琶行』の一節「別時茫茫江浸月」に因んで「浸月亭」を建てたことに始まります。その後、北宋の理学の大家である周敦頤の子、周寿が「山头水色薄笼烟」の詩句から「烟水亭」を建立し、明の時代に現在の地で統合されました。また、この島は三国時代の東呉の名将・周瑜が水軍を操練した点将台の故地としても伝わり、歴史と文学が織りなす独特の風情を持つ景勝地です。敷地面積は1800平方メートル余りで、中庭、東院、西院に分かれた建築群には、純陽殿や五賢閣など見所が多く、湖面に映る白壁と黒い屋根のコントラストが大変美しく、市民の憩いの場としても親しまれています。

見所：
島へと続く九曲橋を渡り、洞門をくぐると、周瑜の点将台や3メートルを超える周瑜の塑像が立つ周瑜戦跡陳列館があります。
純陽殿には、呂洞賓が自ら書いたと伝えられる「寿」字碑が残されています。この字はよく見ると「九轉丹成」の四文字が組み合わさっており、大変珍しいものです。
亭の前の石段の両側には「蔵剣匣」という一対の石箱があります。これは、庐山の双剣峰の鋭い気勢が街に向かうのを鎮めるために設けられたという伝説に由来します。
陶淵明、白居易、周敦頤など、九江にゆかりのある五位の賢人を祀る建物です。園内には他にも、船厅や翠照軒などの風雅な建築物が見られます。

入場料：20元/人烟水亭(yān shuǐ tíng)イェン シュイ ティンYanshuiting Pavilion日場：9:00～17:30
晚場：19:00～21:00 (※晚場の運営については現地にご確認ください)住所：江西省九江市潯陽区甘棠湖
公共交通機関：
九江市内中心部に位置しており、市内の複数の路線バスで「煙水亭」または「甘棠湖」バス停までアクセスできます。詳細なバス路線は現地の最新情報をご確認ください。九江市民の方は、毎週火曜日の市民開放日には身分証明書の提示で無料で入場できます。 6歳以下または身長1.2メートル以下の児童、65歳以上の高齢者、現役軍人などの方は、該当する身分証明書の提示で無料となります。 園内は石段や湖岸が多いため、歩きやすい靴でのご来訪をお勧めします。 貴重な歴史的文化財を守るため、建物や展示物にむやみに触れないようお願いします。 甘棠湖の景色、特に遠方に望む庐山の眺めは天候により大きく変わります。より良い景観を楽しまれる場合は、天気の良い日を選ぶとよいでしょう。