龍虎山懸棺

概況：
龍虎山懸棺は、中国江西省鷹潭市にある龍虎山風景区の仙水岩一帯に分布する、春秋戦国時代（約2600年前）の古越族による崖墓葬遺跡です。中国で最も規模が大きく、最も早い時期の崖墓群の一つとして知られ、「天然の考古学博物館」とも称されます。懸棺は、丹霞地貌と呼ばれる赤い砂岩でできた断崖絶壁の自然洞穴内に、水面から20メートルから100メートルもの高さに安置されており、その数は200基以上にのぼります。棺はすべて一枚板の楠の木を刳り抜いて作られた「独木舟」のような形状で、当時の人々の水辺での生活を反映しています。この「どうやって重い棺を崖の上に運び上げたのか」という「千古の謎」は、現在でも完全には解明されていません。

見所：
懸棺実演（升棺表演）：古代の方法を推測して再現した、崖への棺の安置パフォーマンスです。「升棺」が「升官（出世する）」と同じ発音であることから、縁起が良いとされ人気を集めています。1日4回（10:00、12:00、14:00、16:00）行われます。
竹筏での泸渓河下り：川下り用の竹のいかだに乗って、水から懸棺が点在する断崖を眺めることができます。船頭さんが各名所の説明をしてくれます。
仙水岩の崖墓群：懸棺が最も集中しているエリアです。双眼鏡があると、遠くからでも洞穴の様子を詳細に観察するのに役立ちます。
象鼻山：龍虎山を代表する丹霞地貌の景観で、巨大な象の鼻のように見える自然のアーチが特徴です。遊歩道から全景を望むことができます。
上清古鎮：道教発祥の地である龍虎山の麓に広がる古い町並みで、歴代天師が居住した「天師府」などがあります。

入場料：
龍虎山風景区の入場料は、観光バスと竹筏遊覧が含まれた聯票（共通券）で、ハイシーズンが230元、ローシーズンが180元となっています。身長1.2メートル以下の児童、70歳以上の高齢者、障害者、現役軍人などは無料となる場合があります。学生や60歳から69歳の高齢者は割引対象となることがありますので、窓口でご確認ください。龙虎山悬棺(lóng hǔ shān xuán guān)ロン フゥ シャン シュェン グァンLonghushanxuanguanハイシーズン（3月1日～11月30日）：8:00～17:30
ローシーズン（12月1日～次年2月末日）：8:30～17:00
※懸棺実演の時間は季節により変動する可能性がありますので、現地の案内表示にご注意ください。住所：
江西省鷹潭市貴渓市龍虎山大道1号
公共交通機関：
鷹潭駅前のバスターミナルからK2路バスに乗車し、「龍虎山游客中心」バス停で下車します。鷹潭北駅（高速鉄道駅）からも同バスが利用できます。景区内は石段や坂道が多く、また竹筏に乗る機会もありますので、歩きやすい運動靴を履いていくことをお勧めします。 懸棺実演は崖の上で行われるため、観覧時は指定された安全な区域でご覧になり、決して立ち入り禁止区域に近づかないようお願いします。 貴重な文化遺産を守るため、文物に触れたり傷つけたりしないようご注意ください。 ゴミは必ず指定の場所に捨て、美しい自然環境を保つことにご協力ください。 夏季は日差しが強い日が多いため、帽子や日焼け止め、水分を十分に準備してお出かけください。