洞溝古墳群

概況：
洞溝古墳群は、中国吉林省集安市にある高句麗時代（紀元前37年～紀元668年）の大規模な古墳群です。東西約16キロ、南北約2～4キロにわたって分布し、1966年の調査では11,300基以上の古墳が確認され、現在も7,160基が良好な状態で現存します。2004年にはユネスコの世界文化遺産に登録され、1961年には中国の最初の全国重点文物保護単位に指定されました。古墳は7つの墓区に分かれており、積石墓と土墓の二つに大別されます。なかでも「将軍墳」は「東方のピラミッド」と称えられる石造建築の傑作で、約1,100個の花崗岩で築かれたその姿は圧巻です。
見所：

「将軍墳」は「東方のピラミッド」と讃えられる、古墳群で最も保存状態の良い方壇階段石室墓です。その精巧な石積み技術は高句麗建築技術の頂点を示しています。
角抵墓や舞踊墓をはじめ、約20基以上の壁画古墳では、高句麗貴族の宴や舞楽、狩猟などの生活風景や、後期には青龍・白虎などの四神図が描かれており、当時の文化や信仰を窺い知ることができます。
高句麗第19代王・好太王の功績を記した「好太王碑」は、四面に1,775字もの漢字が刻まれた重要な石碑で、高句麗の歴史研究において極めて貴重な資料です。

入場料：
見学には、主に各施設ごとの単独入場券（例：将軍墳40元、太王陵30元、好太王碑40元など）と、主要な遺跡を包括的に見学できる二日間有効の共通券（100元/張）が用意されています。実際の料金や販売条件については、現地または公式発表でご確認ください。洞沟古墓群(dòng gōu gǔ mù qún)ハイシーズン（夏時間）：8:00～17:00
ローシーズン（冬時間）：8:30～16:30住所：
吉林省通化市集安市洞溝附近
公共交通機関：
集安市内では、集安3路バスに乗車し、「五盔墳景区」バス停で下車します。その後、古墳群まで徒歩で向かいます。集安駅からは約650メートルです。主要な遺跡はやや分散しているため、タクシーの利用も便利です。例えば、丸都山城へは集安駅からタクシーで約6キロです。貴重な文化遺産を守るため、古墳や壁画には手を触れないようお願いします。
墓室内は薄暗い場合がございますので、足元に十分ご注意ください。
ゴミは必ずお持ち帰りいただくか、指定の場所に捨て、美しい歴史的環境を皆で守りましょう。
一部の古墳内部は保存のため公開が制限されている場合がありますので、現地の案内に従って見学してください。