石空寺石窟

概況：
石空寺石窟は、寧夏回族自治区中寧県の西北部、双龍山の南麓に位置する歴史的な石窟寺院です。「石空寺」の名は、石窟が開鑿された双龍山の古名「石空山」に由来します。開鑿時期については唐代という説が有力で、西夏時代や元代に重修や増塑が行われたと考えられています。石窟は砂礫岩の岩壁に穿たれており、かつては「三寺」と呼ばれる上・中・下の三つの洞窟群から構成されていました。全部で13の石窟があり、かつては唐代シルクロード上の重要な宗教文化拠点として栄え、1961年には寧夏回族自治区の重点文物保護単位に指定された由緒ある場所です。

見所：
・「九間無梁洞」（中寺）：石窟群の中心となる最大の洞窟です。高さ約25メートル、幅13メートル、奥行き15メートルという広大な空間に、88体の仏像をはじめ、菩薩や羅漢、供養人など合わせて360体もの塑像が安置されています。中央には高さ5メートルの石胎泥塑の大坐仏が鎮座し、その左右には花冠や瓔珞を身にまとった美しい脇侍菩薩が立ち、盛唐時代の風格を色濃く伝えています。
・「万仏洞」と「焰光洞」（上寺）：いずれも半山腰に並んで開鑿された大きな洞窟です。万仏洞には無数の小仏が壁面を埋め尽くし、焰光洞には地蔵菩薩や十殿閻王などが力強く塑像されています。窟内の壁画も見応えがあります。
・「百子観音洞」（上寺）：百子観音が祀られた洞窟で、頂上には多くの小さな仏像が塑られており、その姿は一つ一つ異なり、生きているかのようです。
・精巧な壁画：石窟の正面の壁の表裏には仏教説話を題材にした彩色壁画が描かれ、窟頂には色とりどりの西蕃蓮の花模様の藻井が施されています。その芸術的完成度は高く、敦煌の唐代壁画にも比肩すると評されることもあります。

入場料：情報にばらつきがあります（無料とする情報と有料（20元）とする情報があります）ので、訪問前のご確認をお勧めします。石空寺石窟(shí kōng sì shí kū)シー コン スー シー クーShikongsiハイシーズン：7:30〜17:30
ローシーズン：8:00〜17:00住所：寧夏回族自治区中衛市中寧県余丁郷金沙村、双龍山の南麓
公共交通機関：中寧県までバスなどで移動後、余丁郷行きの車に乗り換え、そこからタクシーなどを利用して石窟へ向かうことができます。公共交通の本数は多くないため、事前の確認が望ましいです。石窟内は薄暗い場所が多いため、仏像や壁画の細部までしっかり観賞したい場合は、懐中電灯を持参されると便利です。 貴重な文化財を保護するため、窟内では静かに見学し、仏像や壁画には触れないようご協力をお願いします。 景区は砂漠の縁に位置するため、風沙が強い日があります。帽子やサングラスなどの防风用品があると安心です. 履物は歩きやすいものをお選びください。石窟間の小道はやや険しい場合があります。