湟源

概況：
湟源県は青海省西宁市に位置し、「海藏咽喉」や「茶馬商都」として知られる歴史的な地域です。黄河の北岸、青海湖の東にあり、湟水の源流となる場所で、海抜2470メートルから4898メートルに広がります。祁連山脈の支脈に囲まれた盆地地形で、湟水河と薬水河が流れ、三峡（西石峡、巴燕峡、薬水峡）と呼ばれる景勝地を形成しています。清の嘉慶・道光時代には貿易の要衝として栄え、「小北京」と称されるほど繁華でした。チベットと内陸を結ぶ茶馬古道の中心地として、多民族文化が融合した独特の風土を育んでいます。

見所：
丹噶尔古城：明代に建設された歴史的な城郭都市で、茶馬交易の中心地として発展しました。城隍廟や火祖閣などの建築物が残り、当時の商業の繁栄を感じさせます。
日月山：文成公主が唐から吐蕃へ嫁ぐ際に立ち寄った伝説の地で、農地と牧草地の分界线としても知られます。パノラマ風景と史跡が楽しめます。
大黑溝森林公園：白樺林や古氷河遺跡がある自然公園で、ハイキングやキャンプが人気です。夏季は避暑地として多くの観光客が訪れます。
宗家溝：西王母の伝説が残る峡谷で、ガラスの栈道や冬季の氷瀑が特徴的です。昆仑文化をテーマにした景観が広がります。
小高陵紅色教育基地：中国近代史を学べる施設で、「敢为人先、实干善成」の精神を伝えています。農業観光と合わせて体験できます。

入場料：
各施設により異なります。丹噶尔古城は無料ですが、宗家溝は60元前後、大黑溝森林公園は30元程度が目安です。学生や高齢者は割引がある場合があります。湟源(yuán)ホァン ユェンHuangyuanハイシーズン（4月1日～10月31日）：8:00～18:00
ローシーズン（11月1日～3月31日）：9:00～17:00住所：
青海省西宁市湟源県
公共交通機関：
西宁市から湟源県行きの長距離バスを利用します。西宁駅周辺のバスターミナルから頻発しており、所要時間は約1時間、料金は20元前後です。また、西宁西駅から湟源駅まで列車も運行されています（1日2便）。高地のため、到着後は激しい運動を避け、水分を十分に補給して高山病の予防に心がけましょう。 日差しが強いので、サングラス、帽子、日焼け止めは必須です。朝夕の気温差が大きいため、防寒着の準備もおすすめします。 現地のチベット文化を尊重し、寺院や宗教施設では写真撮影の前に許可を得るなど、マナーを守りましょう。 自然保護区ではゴミのポイ捨ては厳禁です。指定された遊歩道を歩き、生態系を守るようご協力ください。