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漢中武候墓

概況:
武侯墓(ぶこうぼ)は、中国陝西省漢中市勉県の定軍山(ていぐんざん)の麓に位置する、三国時代の蜀漢の名宰相・諸葛亮(字は孔明)の陵墓です。その歴史は古く、西暦234年、諸葛亮が第五次北伐の最中に五丈原で病没した後、その遺命によりこの地に葬られました。生前、武郷侯に封じられ、没後に「忠武侯」と諡されたことから、人々はその墓を「武侯墓」と尊称するようになりました。墓域の総面積は約24万平方メートルに及び、明清時代に建てられた廟宇建築群が中軸線に沿って配置され、70余りの部屋からなる三つの院落が並んでいます。周囲は山に囲まれ、水に抱かれた風光明媚な地で、「陝南の天然公園」とも称されます。園内には22本の漢柏や2本の漢桂(いずれも樹齢1700年以上)をはじめとする古木が生い茂り、厳かで静謐な雰囲気に包まれています。1996年には全国重点文物保護単位に、また国家AAAA級観光地にも指定され、歴史愛好家や三国志ファンだけでなく、多くの観光客が訪れる聖地となっています。

見所:
まずは、陵園の中心となる「諸葛亮の主墓」です。漢代の「覆斗式」と呼ばれる形状で、高さ約6メートル、周長約60メートルあり、八卦形の漢白玉石欄に囲まれています。墓は頭を西(蜀の方向)に向け、足を東(中原の方向)に向けており、「永く西蜀を懐かしみ、漢室を興復する」という諸葛亮の志を象徴しています。
墓の前にある「大殿」には、綸巾(りんきん)に羽扇、鶴氅(かくしょう)を身にまとった諸葛亮の塑像が厳かに座し、左右に関興(関羽の子)と張苞(張飛の子)の像が侍立する姿が拝観できます。その威容は訪れる者に深い敬意を抱かせます。
墓の後方に立つ2本の「護墓双桂(ごぼそうけい)」と呼ばれる古木の桂の木は、諸葛亮の葬送の際に植えられたと伝えられる「漢桂」で、秋には芳香を漂わせ、墓所を清らかに包みます。
園内には各時代の石碑や扁額、対聯が数多く残されています。中でも明代の万暦年間と清代の雍正年間に建立された2基の墓碑は貴重です。また、石欄には諸葛亮の生涯を描いた35幅の浮き彫りが施されています。
「爬柏凌霄樹(ははくりょうしょうじゅ)」も風情があります。漢柏に絡みついた凌霄花(ノウゼンカズラ)が夏から秋にかけて赤い花を咲かせ、青々とした柏の葉とのコントラストが美しく、「古柏紅花」と呼ばれる景観を作り出します。
入場料:
通常の大人入場料金は、季節によって異なります。
ハイシーズン(旺季):70元
ローシーズン(淡季):45元
※最新の情報源では通年50元とする記載も見られます。また、夏季(例年6月中旬から8月末)には特別割引キャンペーンが実施され、18歳以下の未成年者は無料、18歳以上の大人も半額になる場合があります。正確な料金と優待政策(学生、高齢者、軍人等)は、訪問前に現地の公式情報でご確認ください。
中国語名:
武侯墓(wǔ hòu mù)
漢中武候墓の観光時間:
季節により開園時間が変わります。
ハイシーズン(3月~12月頃):8:30 〜 17:30 (または 8:00 - 17:30)
ローシーズン(1月~2月頃):8:30 〜 16:00
※情報源により差異があります。一般的に、朝8時半から開園し、閉園時間は季節により16時から17時半の間で変動すると考えられます。
漢中武候墓へのアクセス:
住所:
中華人民共和国 陝西省 漢中市 勉県 定軍山鎮 諸葛村。
公共交通機関:
漢中市街地からお越しの場合は、漢中汽車站(バスターミナル)から勉県行きのバスに乗車します。勉県で下車後、県内バス5路に乗り換え、「武侯墓博物館」バス停で下車します。
勉県駅(鉄道駅)からは、タクシーを利用するか、同じく5路バスを利用します。
自家用車の場合は、京昆高速道路(G5)を利用し、「勉県」インターチェンジで降り、定軍山方面へ向かいます。
注意事項:
武侯墓は国指定の重要文化財であり、諸葛亮公を祀る厳粛な場所です。見学の際は静粛を保ち、大声で騒いだり走り回ったりする行為はお控えください。
殿内の塑像、石碑、建築物など、すべての文化財に触れたり、傷つけたりしないよう、大切に見学してください。
敷地内は広く、石畳や階段もあります。歩きやすい靴での訪問をお勧めします。
ゴミは各自でお持ち帰りいただくか、指定のゴミ箱に捨て、清潔な環境を保ちましょう。
勉県には、同じく諸葛亮を祀る「武侯祠」や、三国志ゆかりの「馬超墓」など、関連する史跡が多数あります。時間に余裕があれば、合わせて訪れると、三国時代の歴史をより深く理解できます。

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