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五花海

概況:
五花海は、中国四川省の九寨溝風景名勝区内、日則溝の中部に位置する湖です。標高2472メートル、面積9万平方メートルで、「九寨溝一絶」や「九寨の精華」と称される九寨溝を代表する景観です。湖底のカルシウム沈殿物(カルサイト)や様々な色の藻類、そして岸辺の色とりどりの林木の影によって、湖水は浅紅、ガチョウ黄色、紺青、エメラルドグリーン、コバルトブルーなど、実に多彩な色を呈します。特に秋には周囲の山々が紅葉に染まり、その色彩が湖面に映り込む様子は、孔雀が羽を広げたように見えることから「孔雀海」とも呼ばれています。長海から流れ込む水が石灰岩の岩脈を通ることで大量の石灰華物質が水中に溶け込み、それが湖底の白い砂となって堆積し、光を反射することで神秘的な色彩を生み出しているのです。

見所:
湖水の色彩の変化:海底のカルサイト沈殿、色鮮やかな藻類、沈水植物の分布の違いにより、一つの湖の中で宝石を散りばめたような、宝藍、翠緑、橙黄、浅紅など様々な色のブロックが見られます。天候や光の角度によって刻々と色が変わる様子は「自然のパレット」とも評されます。
秋の彩林と湖面のコントラスト:秋になると周囲の山々が紅葉や黄葉で彩られ、その鮮やかな色彩が澄んだ湖面に映し出され、息をのむほどの美しさを見せます。
湖底の景観:水の透明度が非常に高く、湖底に横たわるカルシウム化した枯れ木が珊瑚のように見え、陽光に照らされると五光十色に輝きます。
全景を望む「老虎嘴」:環山公路沿いにある「老虎石」と呼ばれる大きな岩の上からは、五花海の全景を一望することができます。ここから見下ろすと、湖の形がまさに孔雀が羽を広げたように見え、絶好の写真撮影スポットとなっています。

入場料:
九寨溝風景名勝区の入場券に含まれています。単独の入場券はありません。
ハイシーズン(4月1日~11月15日):大人220元
ローシーズン(11月16日~3月31日):大人80元
※ 観光バス(エコバス)の料金は別途必要です(ハイシーズン90元、ローシーズン80元)。
中国語名:
五花海(wǔ huā hǎi)
五花海の観光時間:
ハイシーズン:7:30〜17:00 (入場は12:00まで)
ローシーズン:8:00〜17:00
※ 九寨溝景区全体の開園時間に準じます。最終入場時間や観光バスの運行時間は季節や状況により変動する場合がありますので、訪問前には必ず公式情報をご確認ください。
五花海へのアクセス:
住所:
四川省阿坝藏族羌族自治州九寨溝県漳扎鎮、九寨溝風景名勝区内(日則溝)。
公共交通機関:
九寨溝景区へのアクセスは、まず成都などの主要都市から長距離バスや飛行機(黄龍空港行き)を利用して九寨溝へ向かいます。現地(漳扎鎮など)に到着後、タクシーなどで景勝地の入り口(溝口)まで移動します。
景区内では、環境保護のため自家用車の乗り入れはできません。主要な景点を巡る観光バス(エコバス)を利用することになります。このバスに乗れば五花海の最寄りのバス停で下車できます。
注意事項:
九寨溝景区は全網実名制予約購入システムを採用しており、現地に購入窓口はありません。訪問の前日18時までに、身分証明書(パスポートなど)を使って公式サイト(阿壩旅遊網など)から入場券とバス券を予約・購入する必要があります。
最も美しい季節は秋(特に9月下旬から10月下旬)と言われており、紅葉の時期は大変混雑します。午前9時頃は湖畔での撮影に、午後4時頃は老虎嘴からの全景撮影に適した時間帯です。
景区内は標高が高いため(2000-3000メートル)、歩くときはゆっくりと行動し、日焼け止めや水分補給を心がけ、高山病の症状に注意しましょう。また、景区内全域で喫煙は禁止されています。
美しい自然環境を保護するため、決められた木道や遊歩道以外には立ち入らず、湖水に触れたり、ゴミを捨てたりする行為は固く禁じられています。
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