烏尤寺

概況:
烏尤寺は、四川省楽山市の烏尤山(離堆)の頂上に位置する、唐代創建の歴史ある禅宗寺院です。楽山大仏のすぐ隣にあり、その関係から「大仏寺」とも呼ばれます。烏尤山は、戦国時代の蜀の太守・李冰が治水工事のために開削した「離堆」であり、岷江、大渡河、青衣江の三江が合流する地点に浮かぶ孤峰となっています。寺院はこの山水に囲まれた静謐な環境にあり、古くから「水上仏国」や「青衣別島」と称される景勝地として知られています。現存する天王殿、弥陀殿、大雄殿などの主要な建物は明・清時代に再建されたものですが、その歴史は唐代の僧・惠净が結んだ草庵にまで遡ります。紅い壁と緑の瓦が竹林に映え、楼閣や亭台が散在するその景観は、中国寺院における回廊式庭園建築の模範とも評されます。

見所:
三江合流の絶景を一望できる「曠怡亭」は、寺院随一のビュースポットです。岷江、大渡河、青衣江の三つの川が合流する雄大な光景は、まさに「山水画」のようです。
漢代の学者・郭舍人が『爾雅』を注釈したと伝えられる「爾雅台」は、学問の聖地として知られ、崖下には明代に刻まれた巨大な「中流砥柱」の文字が見られます。
本堂である「大雄殿」には、香木で精巧に彫られた釈迦如来と文殊・普賢菩薩の「華厳三聖」像が安置されており、その荘厳な雰囲気に圧倒されます。
烏尤山そのものが、紀元前3世紀に李冰が治水のために切り離した「離堆」という古代水利遺跡であり、歴史的価値が高い場所です。
「五百羅漢堂」には、一つ一つ表情や仕草が異なる500体の羅漢像が並び、その迫力とユーモアあふれる造形に見入ってしまいます。

入場料:
烏尤寺への入場は、楽山大仏景区の入場券に含まれています。景区の入場料は時期により変動しますが、参考として単独で烏尤寺のみに入場する場合は「香花券」と呼ばれる5元の拝観料が必要となる場合があります。
中国語名:
乌尤寺(wū yóu sì)
烏尤寺の観光時間:
ハイシーズン(4月1日~10月7日):7:30〜18:30
ローシーズン(10月8日~3月31日):8:00〜17:30
烏尤寺へのアクセス:
住所:
四川省楽山市市中区凌雲路中段2435号(楽山大仏景区内)
公共交通機関:
楽山市街地からは、3路、13路、302路、K1路などの路線バスに乗車し、「烏尤寺」バス停で下車します。
楽山大仏景区を訪れた後、陸路では凌雲山から「濠上橋」を渡って烏尤山へ向かうルートが便利です。
水上からアクセスする場合は、楽山港などから遊覧船に乗船し、「烏尤坝码头」で下船してから石段を登って寺院へ向かいます。船上からは大仏と烏尤山の全景を眺めることができ、おすすめの方法です。
注意事項:
寺院は宗教施設です。殿内では静かにし、仏像に触れたり、フラッシュを使って写真を撮ったりすることは控えましょう。
烏尤山へは石段を登って行くことになります。歩きやすい靴を履いて訪問されることをお勧めします。
ハイシーズンや週末は混雑することが予想されます。落ち着いて鑑賞したい方は、午後3時から5時頃の比較的空いている時間帯を選ぶと良いでしょう。
烏尤寺の周辺、特に楽山港や張公橋美食街の周辺では、甜皮鴨、跷脚牛肉、豆腐脳など、楽山の名物料理を楽しむことができます。
寺院内や山道では、貴重品の管理に気を付け、指定された遊歩道以外には立ち入らないようにしましょう。
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