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夏魯寺(シャル寺)

概況:
夏魯寺(シャル寺)は、西蔵自治区シガツェ市の南東約20キロメートル、甲措雄郷の静かな山あいに位置する、千年以上の歴史を持つ古刹です。創建は1087年(北宋時代)と伝えられ、創建者である吉尊・西繞瓊乃(ジェツン・シェラプ・ジュンネ)が師匠の放った矢が落ちた「青苗(シャル)」の地に建てたことからその名がつきました。この寺の最大の特徴は、他に類を見ない漢蔵融合の建築様式にあります。特に1329年の地震で被害を受けた後、元朝皇帝の支援を受けて再建された際、内地から招かれた漢族の工匠と地元のチベット族工匠が協力して築き上げました。その結果、一階は伝統的なチベット様式の石造りでありながら、二階は漢式の四合院布局を取り入れ、瑠璃瓦の屋根と優美な反りを持つ入母屋造り(歇山頂)が特徴的です。また、ここは蔵伝仏教の一派である夏魯派(ブトン派)の根本道場としても知られ、14世紀にブトン・リンチェンドゥプ大師が住職を務め、多くの学僧を集めて仏教教学の中心地として栄えました。寺内には、貴重な元代の壁画や、伝説に彩られた「四大寺宝」など、見所が豊富に残されています。

見所:
漢蔵融合の建築美:一階はチベット様式、二階は漢式の瑠璃瓦屋根を持つ歇山頂という、他ではほとんど見られない独特の建築様式が最大の見所です。
貴重な元代壁画:仏伝や本生話を題材とした壁画は、元代の蔵伝仏教壁画芸術の最高峰と評され、中原(中国内地)やネパールの画風の影響も見て取れます。特に「十二相成道」や千仏図は圧巻です。
伝説の「四大寺宝」:「ラ字経板」(108枚の木版からなる経文)、「聖水壺」(12年に一度水を替えると伝わる銅壺)、「天生六字真言石」(地中から出土したという石)、「石の洗面器」の四つが寺宝として伝えられています。
ブトン大師ゆかりの経典:大蔵経『甘珠爾』と『丹珠爾』の貴重な木版本が所蔵されており、学術的にも極めて価値が高いです。
静謐な雰囲気:大規模な観光寺院とは異なり、比較的アクセスしにくい場所にあるため、落ち着いた環境で歴史と芸術をゆっくり鑑賞できます。

入場料:40元
中国語名:
夏鲁寺(xià lǔ sì)
中国語名の読み方:
シァ ルー スー
英語名:
Schalu Monastery
夏魯寺(シャル寺)の観光時間:
ハイシーズン:9:00〜17:30
ローシーズン:9:00〜17:00
(注:情報により差異がありますが、多くの情報源で9:00-17:00または17:30となっています。季節による明確な区分はない場合もあります。)
夏魯寺(シャル寺)へのアクセス:
住所:西蔵自治区日喀則市桑珠孜区甲措雄郷夏魯村
公共交通機関:
シガツェ市街地の上海南路近くにある「夏魯茶馆」前、または上海中路と上海南路の交差点付近から、夏魯寺行きの路線バス(乗合バス)が出ています。料金は約6元で、運行間隔は30分から40分程度です。
タクシーを利用する場合は、シガツェ市街地から片道で交渉制となりますが、往復で借り上げる方法もあります。
シガツェから江孜方面行きの長距離バスに乗車し、「夏魯寺」の標識がある場所で下車してから徒歩(約3~4キロメートル)という方法もありますが、本数
注意事項:
寺内は宗教施設です。仏像や壁画には手を触れず、静かに参観しましょう。また、一部の殿堂内部では撮影が禁止されている場合がありますので、必ず確認してください。 標高約4000メートルの高地にあります。階段の上り下りや見学中は、ゆっくりとしたペースを心がけ、体調に十分気を配りましょう。 入場券の購入には現金が必要な場合があります。また、参観時には僧侶からチケットの確認を受けることがあるようですので、大切に保管してください。 バスでのアクセスは本数が限られています。帰りのバスの時間を事前に確認するか、時間に余裕を持った計画を立てることをお勧めします。 寺院周辺には食堂や売店がほとんどありません。飲み物や軽食は市街地で調達しておくと安心です。
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