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莫爾仏塔(モ-ル仏塔)

概況:
莫爾仏塔(莫尔佛塔)は、新疆ウイグル自治区カシュガル(喀什)市の北東約30キロメートル、広大なゴビ灘(砂礫平原)の中の洪積台地の上に聳える、古代仏教寺院「莫爾寺遺址」の中心的な遺構です。その名称「莫尔(モール)」は、ウイグル語で「煙突」を意味し、地元の人々がその形状から烽火台(のろし台)と誤認したことに由来します。この遺跡は、シルクロード南道と北道が交わる要衝・古代疏勒(シュレ)国に位置し、仏教がインドから中国へ伝わる最初の拠点の一つとして、3世紀中頃(後漢末から三国時代)に創建された、中国最西端に位置する大型独立式土建築の地面仏寺遺跡です。最盛期の唐代には、玄奘三蔵も訪れたとされる数百の伽藍が並ぶ仏教中心地でしたが、10世紀頃に廃絶しました。遺跡は、高さ約12メートルの覆鉢式(ストゥーパ)の円形仏塔と、基壇の一辺が約40メートルにも及ぶ巨大な方形仏塔を中心に、山門、大仏殿、回字形仏殿、僧房など10棟以上の建物跡が確認されており、2019年からの本格的な考古学調査により、約700年間にわたる寺院の変遷と、インド・中央アジアから中原(中国本土)に至るまでの仏教建築様式の伝播と融合の過程を如実に物語る貴重な遺跡としてその全貌が明らかになりつつあります。2001年には全国重点文物保護単位に指定されました。

見所:
遺跡のシンボルである円形の覆鉢式仏塔(ストゥーパ)です。土坯(日干しレンガ)で築かれた3層の方形基壇の上に円柱状の塔身、その上に覆鉢形の塔頂が載る、典型的なガンダーラ様式の姿を今に留めており、創建当時から約1800年を経た現在も台地の上に堂々と聳え立っています。
円塔の北西約60メートルに位置する巨大な方形の仏塔跡です。円塔よりも規模が大きく、基壇の一辺は約40メートルに及びます。北魏の洛陽・永寧寺塔との類似性も指摘されるなど、その建築様式に学術的な関心が集まっています。
2019年からの発掘調査で明らかになった、唐代に建立されたと考えられる大型の仏殿跡です。中心となる正殿は長さ約11メートル、幅約8メートルもあり、ここからは等身大の2倍もの大きさの石膏仏像の破片が大量に出土しており、当時の壮麗さを偲ばせます。この仏殿の配置や構造には中原(中国本土)の仏教建築の特徴が強く見られ、武則天の時代に西域各地に建立された「大雲寺」との関連性も推測されています。
円塔の周囲から発見された、中央に仏壇を配した正方形または長方形の建物跡です。タリム盆地や中央アジアで広く見られる形式で、仏像を礼拝するための殿堂でした。
遺跡からは、仏像の破片(石膏製)をはじめ、玉紡輪、陶器、木櫛、開元通宝などの銅貨、動物の骨など、合計1万点以上の文物が出土しています。これらは僧侶たちの日常生活や、中原との経済・文化交流を具体的に示す貴重な資料となっています。
遺跡のすぐ傍を南疆鉄路が通っており、車窓から遠くに聳える二基の仏塔の姿を望むことができます。「汽車に乗って仏塔を見る」という、現代と古代が交錯する独特の体験ができます。

入場料:情報により異なります。無料開放とする情報と、15元程度の入場料がかかるとする情報があります。また、大規模な考古調査と保護整備が進行中のため、一時的に立ち入りが制限されている可能性があります。最新の状況は現地またはカシュガルの観光案内所でご確認ください。
中国語名:
莫尔佛塔(mò ěr fó tǎ)
莫爾仏塔(モ-ル仏塔) の観光時間:
ハイシーズン(5月~10月頃):情報により異なります。終日開放とする情報もありますが、考古遺跡の特性上、日没後や悪天候時は事実上立ち入り困難です。日中(概ね8:00〜18:00程度)の訪問が無難です。
ローシーズン(11月~4月頃):同上。冬季は積雪や強風によりアクセスが困難になる場合があります。
※遺跡は広大な荒野の中にあり、常時管理人がいるわけではありません。訪問の際は、考古作業の妨げにならないよう、また自身の安全に十分注意してください。
莫爾仏塔(モ-ル仏塔) へのアクセス:
住所:
新疆ウイグル自治区カシュガル地区カシュガル市東北約30キロメートル、伯什克然木郷(百什克然木郷)モール村付近の洪積台地上。(注:行政区分上は克孜勒蘇柯爾克孜自治州阿図什市に属するとの情報もあります)
公共交通機関:
カシュガル市街からモール仏塔へ直行する定期公共交通機関(路線バス等)はありません。訪問には、以下の方法が考えられます。
カシュガル市内からタクシーを一日チャーターするのが最も一般的です。片道約1時間程度です。
カシュガル発の観光ツアーに参加する方法もあります。周辺の史跡と組み
注意事項:
この遺跡は国指定の重要文化財(全国重点文物保護単位)であり、現在も継続して考古学的発掘調査と保護活動が行われています。
柵や表示がある区域には絶対に立ち入らず、出土品や遺構に触れたり、登ったりしないでください。また、落書きなどの行為は法律で厳しく禁じられています。
遺跡は周囲を遮るもののない荒野の高台にあります。日差しが非常に強く、風も強いです。帽子、サングラス、日焼け止めは必須で、砂埃対策のためのマスクやスカーフ、防風ジャケットもあると安心です。また、夏季は高温、冬季は厳寒となるため、季節に応じた服装と十分な水分補給を心がけてください。
遺跡内およびその周辺には、売店、レストラン、トイレなどの観光施設はほとんどありません。必要な飲料水や軽食はカシュガル市街で調達し、ゴミは必ず持ち帰りましょう。
広大なゴビ灘の中にポツンとある遺跡です。携帯電話の電波が届かない可能性が高いです。単独での訪問は避け、可能であれば複数人で、また地元の事情に詳しいドライバーやガイドと同行されることを強くお勧めします。道に迷ったり、車が故障したりした場合に備え、計画的な準備が必要です。
訪問前に、カシュガル市の文化財保護部門や観光案内所で、遺跡の現在の公開状況やアクセス可能なルートを確認することをお勧めします。考古作業の進捗により、立入禁止区域が変更される可能性があります。
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