南岳大廟

概況：
南岳大廟は、湖南省衡陽市の衡山のふもと、南岳区にある中国南方最大の宮殿式古建築群です。創建は隋代にさかのぼり、現在の姿は清の光緒8年（1882年）に再建されたものです。広大な敷地面積は約9万8500平方メートルもあり、「南国故宮」や「江南小故宮」とも称される荘厳なたたずまいを見せています。儒教、仏教、道教の三教が調和して共存する独特の宗教文化が特徴で、中軸線上に九進四重の院落が連なる建築布局は、北京の故宮を思わせる壮大さです。2006年には全国重点文物保護単位に指定されました。

見所：
九進にわたる中軸線の建築群は、棂星門から始まり、奎星閣、御碑亭、嘉応門、御書楼を経て、最大の見どころである正殿（聖帝殿）に至ります。正殿は内外に72本の石柱があり、南岳衡山の72峰を象徴していると言われています。
東側に8つの道観、西側に8つの仏寺が並び、一つの廟の中で仏教と道教が共存する珍しい景観を形成しています。御碑亭には清の康熙帝自らが記した碑文が残る巨大な石碑が安置されており、歴史的価値が高いです。毎年旧暦の八月初一（聖帝の誕生日）などには盛大な廟会が開かれ、多くの参拝客で賑わいます。

入場料：58元
（注：2025年8月5日より、従来の淡旺季価格が廃止され、通年で統一価格となりました。14歳以下や65歳以上など、特定の条件を満たす方は無料となる場合があります。）南岳大庙(nán yuè dà miào)ナン ユエ ダー ミァオSouthern Mountain Templeハイシーズン（5月～10月）：7:00～17:30
ローシーズン（11月～4月）：7:30～17:00
住所：湖南省衡陽市南岳区南岳鎮北端、赤帝峰の下
公共交通機関：
最も便利なのは高速鉄道（高铁）をご利用になる方法です。衡山西駅で下車後、駅前からバスまたはタクシーに乗り換え、南岳の市街地まで約20分です。南岳市街地に着きましたら、無料の循環バス（1路、2路、3路、4路）に乗り、「南岳大廟」バス停で下車すればすぐです。衡陽東駅からご利用の場合は、中心バスターミナル行きのバスに乗り換え、南岳行きの直通バスを利用することもできます。訪れる前には、スマートフォンの微信で「南岳一碼游」公式ミニプログラムを検索し、入場日時を事前に予約することが推奨されています。 廟内では参拝のマナーとして、服装は清潔で過度に露出の少ないものを心がけ、殿堂内では帽子やサングラスは外すのがよいでしょう。 お線香をお求めの際は、環境に配慮した新型の環保香を選び、廟の右側の香炉で焚くよう決められています。また、参拝の道順は一方通行が基本となっており、同じ道を引き返さないようにご注意ください。