屈子祠

概況：
屈子祠（屈原廟）は、湖南省汨羅市の玉笥山の頂上に位置する、古代詩人屈原を祀る由緒正しい廟です。汉代に創建され、現存する建物は清代に再建されたもので、中国における屈原祭祀の重要な場として知られています。周辺は広大な屈子文化園として整備されており、国務院によって全国重点文化財および愛国主義教育拠点にも指定されている、文化的価値の高い場所です。祠の前を流れる汨羅江は、屈原が身を投じた川としても語り継がれており、のどかな湿地風景が広がる歴史的な風土を感じさせます。

見所：
屈原を祀る主殿では、孔子の聖跡図を描いた壁画や6メートルを超える孔子像が安置されています。
「独醒亭」「騒壇」「濯纓橋」といった歴史的な建築物が点在する玉笥山を散策すれば、静寂な雰囲気の中に楚の文化を偲ぶことができます。
祠の東側に広がる「飲馬塘」は、竹林に囲まれた水面にハスが咲く、屈原が愛したと伝えられる景勝地です。
園内には「屈原碑林」があり、唐代から現代に至るまで多くの文人が刻んだ屈原を讃える詩文の石碑を見学できます。
文化園内の「汨羅江国家湿地公園」では、豊かな自然や渡り鳥の観察を楽しめ、のんびりと散策するのに最適です。

入場料：屈子文化園の入場料は55元です。なお、屈子祠単体の入場については、無料で公開されている場合や、身分証の提示により無料となる場合があるため、現地でご確認ください。屈子祠(qū zǐ)ハイシーズン：9:00～17:30
ローシーズン：9:00～17:00
※屈子祠自体は毎週月曜日が閉館となる場合がありますので、ご注意ください。住所：湖南省岳陽市汨羅市屈子祠鎮新義村
公共交通機関：
汨羅火车站から出たら、約500メートル直進した右手にある中心バス停から、「屈子祠」行きまたは「六湖」行きのバスに乗車します。屈子祠鎮で下車後、徒歩約20分で景区に到着します。
岳陽市から訪れる場合は、岳陽火车站で長距離バスに乗り換え、汨羅市バスターミナルへ向かいます。そこから上述のローカルバスを利用するか、タクシーで約28元で直接屈子文化園まで行くこともできます。屈子祠は文化的な施設ですので、参観の際は静粛にし、展示物には触れないようお願いします。
園内は広く、階段や石畳の道もあります。歩きやすい靴でのご来園がおすすめです。
端午の節句などの祝日や週末は大変混雑します。ゆったり観光したい場合は、平日の午前中などが比較的空いています。
周辺にはレストランや売店が限られています。特に夏場は水分を十分にご準備の上、お越しください。
汨羅の地元の方々はとても親切で温かいことで知られています。道に迷った時などは、気軽に声をかけてみてください。地元の美味しい料理店を教えてくれるかもしれません。