万部華厳経塔

概況:
万部華厳経塔(ばんぶけごんきょうとう)は、中国内モンゴル自治区フフホト市賽罕区(サイハンく)白塔村に位置する、遼代(983年~1031年頃)に建立された歴史的な仏塔です。「白塔」の通称で親しまれ、高さ55.6メートルの八角七層の楼閣式磚木構造で、白色の外壁が特徴です。この塔はもともと華厳経の経典を保管するために建設され、当時の豊州城という交易の要衝に建てられました。長い歴史の中で何度も修復が行われ、1982年には全国重点文物保護単位に指定されました。塔内部には螺旋階段があり、最上階からは周囲の風景を見渡すことができます。また、塔内壁には金代の石碑や、漢字をはじめ契丹文字、女真文字、シリア文字など多様な文字で書かれた歴史的な記録が残されており、当時の文化交流の様子をうかがい知る貴重な資料となっています。

見所:
塔の外壁を飾る磚彫(レンガ彫刻)には、釈迦如来、菩薩、天王、力士などが表現されており、その造形の美しさと芸術性の高さが魅力です。
塔内部の螺旋階段を上りきると、周囲の平原や遠くの山々を見渡すパノラマ風景を楽しめます。
塔内の壁面に残された、漢字や契丹文字、女真文字、古シリア文字など多様な文字による歴史的な題記は、この地がかつて様々な文化が行き交った十字路であったことを物語っています。
敷地内にある豊州故城博物館では、塔や周辺地域の歴史について学ぶことができます。

入場料:無料(身分証明書の提示が必要な場合があります)
中国語名:
万部华严经塔(wàn bù huá yán jīng tǎ)
中国語名の読み方:
ワン ブ ホア イェン ジン ター
英語名:
Wanbuhuayanjingta
万部華厳経塔の観光時間:
ハイシーズン(4月1日~10月31日):8:30~17:30
ローシーズン(11月1日~3月31日):9:00~17:00
万部華厳経塔へのアクセス:
住所:
内蒙古自治区フフホト市賽罕区河西路十七公里处
公共交通機関:
フフホト市街からは、113路バスを利用して「万部華厳経塔」バス停で下車します。バスの本数は少なめ(約30分~60分に1本)なので、時刻を確認して訪問することをお勧めします。タクシーやレンタカーを利用する場合は、市街地から約30分ほどで到着します。
注意事項:
塔は貴重な文化財です。磚彫などの彫刻や壁面には触れないようにし、保存にご協力ください。 塔の周りを回る際は、時計回りに回るのが習慣とされています。 階段は狭く急な部分がありますので、足元に十分注意して上り下りしてください。 周辺施設が少ない場合があるため、飲料水などをあらかじめ準備しておくことをお勧めします。

万部華厳経塔の写真

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