東山啓園

概況：
東山啓園（ひがしやまけいえん）は、江蘇省蘇州市呉中区東山鎮の太湖のほとりに位置する、蘇州で唯一「山を背にし、湖に臨む」造りの特徴を持つ古典庭園です。1933年に上海で活躍した実業家の席啓蓀（せきけいそん）氏が、先祖が康熙皇帝を迎えた故事を記念して建設した私家庭園であるため、「席家花園」の別名でも親しまれています。敷地面積は約70ムー（約4.7ヘクタール）に及び、江南庭園の繊細で優雅な造形美と、太湖の三万六千頃の雄大な景色が見事に調和していることが最大の魅力です。園内には「啓園三宝」として知られる柳毅井（りゅうきせい）、康熙帝手植えの古楊梅樹、太湖に伸びる御碼頭（ぎょばとう）があり、1984年には国務院により太湖風景名勝区の主要景観として指定されました。

見所：
園内のシンボルである「御碼頭」は太湖に突き出して築かれており、かつて康熙皇帝が船で上陸した場所と伝えられ、ここから望む山水のパノラマは絶景です。
「鏡湖」を中心に配置された四面厅、復廊、築山、転湖など、園内の建築群はバランスよく配置され、スケールの大きさと繊細さが同居しています。
唐代の伝説「柳毅伝書」に由来する「柳毅井」と、康熙帝自らが植えたとされる「古楊梅樹」は、長い歴史を感じさせる園内の宝です。
園内の「鏡湖厅」に登ると、庭園の全景と太湖の雄大な景色を一望でき、特に夕日が沈む時間帯の光景は息をのむ美しさです。

入場料：
大人の入場料は45元です。70歳以上の高齢者、身長1.4メートル以下の子ども、障害者、現役軍人等は無料となる場合があります。60歳から69歳の高齢者、学生などは割引対象となることがありますので、詳細は現地の表示や公式情報をご確認ください。东山启园(dōng shān qǐ yuán)ハイシーズン（3月～11月）：8:30～17:00（入場は16:30まで）
ローシーズン（12月～2月）：8:30～16:30（入場は16:00まで）
※季節や運営状況により変動する可能性がありますので、訪問前には公式情報で最新の時間をご確認になることをお勧めします。住所：
江蘇省蘇州市呉中区東山鎮啓園路39号
公共交通機関：
蘇州市内からは、バス629路に乗車し、「席家花園」バス停で下車します。または、502路や62路を利用して「東山」方面へ向かい、そこから629路に乗り換える方法もあります。園内は石畳や階段が多く、太湖に面したエリアでは風が強い日もあります。
歩きやすい靴を履き、特に御碼頭など水辺では足元に十分ご注意ください。
貴重な文化財や草木を保護するため、展示物に触れたり、草木を折ったりすることはお控えください。
美しい景色を写真に収められるのは自由ですが、他の観光客の邪魔にならないようご配慮ください。混雑時には入場制限がかかる場合があります。
スムーズに入場するには、事前にオンラインチケットを購入されることをお勧めします。