北寺塔

概況：
北寺塔（報恩寺）は、蘇州古城の北側に位置する江南随一の古刹です。三国時代の赤烏年間（238-251年）に孫権が母の恩に報いるために「通玄寺」として創建したと伝えられ、1700年以上の歴史を持ちます。現在の塔は南宋の紹興23年（1153年）に再建されたもので、高さ76メートル、八角九層の楼閣式磚塔で、その雄大な姿から「江南第一塔」とも称えられます。2006年には全国重点文物保護単位に指定されました。塔の周囲には明清時代に再建された殿堂や、静謐な蘇州庭園が広がり、都会の喧騒を離れて歴史に触れられる空間となっています。

見所：
・北寺塔本体：六層以下は宋代の構造を残す貴重な磚塔で、蘇州の街並みを一望できる眺望は圧巻です（現在は保全修復のため登塔できない場合があります）。
・楠木観音殿：塔の東側に建つ明代万歴40年（1612年）再建の建築で、精巧な彩絵と楠木の柱が特徴的な蘇州で保存状態の良い明代建築の一つです。
・「姑蘇繁華図」漆彫：観音殿南の長廊に展示された全長32メートルにも及ぶ巨大漆彫で、清代の蘇州の繁栄ぶりを細密に再現しています。
・梅圃：塔の北側に広がる庭園で、池や太湖石の築山、亭が配置され、典型的な蘇州庭園の趣を楽しめます。
・張士誠紀功碑：塔の後方にある碑亭に保存される元代の石彫艺术品で、歴史的価値が高いです。

入場料：無料北寺塔(běi sì tǎ)ハイシーズン（4月～10月）：7:30～17:00
ローシーズン（11月～3月）：8:00～17:00
（旧暦の1日と15日は7:00から開園する場合があります）住所：江蘇省蘇州市姑蘇区人民路652号（または1918号）
公共交通機関：
地下鉄4号線「北寺塔駅」4番出口からすぐです。
バスをご利用の場合は、1路、5路、8路、101路、313路、602路、遊4路系統など、多くの路線が「北寺塔」バス停に停車します。
園内は16時頃に入園受付を終了することがありますので、余裕を持ってお越しください。
塔や庭園内には石畳の道や階段が多いため、歩きやすい靴でのご来園がお勧めです。
夏季は蚊が多い場合がありますので、虫除け対策をされることをお勧めします。
貴重な文化財や草木を大切にし、指定された場所以外での喫煙やゴミの投棄はお控えください。
現在、北寺塔本体は保存修復作業のため登頂できないことがあります。最新の情報は現地の表示に従ってください。