西山石公山

概況：
西山石公山は、中国江蘇省蘇州市の太湖に浮かぶ西山島（現在の金庭鎮）の南東端に位置する、三方が湖に面した風光明媚な半島です。山の名前は、かつて水辺に立つ巨岩が老人と老婆のように見えた「石公」と「石婆」に由来するとされています。標高は約50メートルと高くはありませんが、太湖に突き出した独特の地形と、奇岩や翠柏の緑が織りなす景観で古くから知られ、唐代の白居易や宋代の范成大など、多くの文人墨客が訪れた歴史的な名所です。山内には帰雲洞や夕光洞といった自然の洞穴や、歴史を感じさせる亭台楼閣が点在し、湖光山色が一幅の絵のようだと讃えられています。

見所：
帰雲洞：南方に向かって開けた天然の石灰岩洞窟で、内部は清涼で、古代の摩崖石刻を見ることができます。
一线天：かつて「風弄穿雲澗」と呼ばれた、岩壁の間の非常に狭い隙間で、53段の石段が続き、頂上まで登ると空が細い線のように見えます。
明月坡：山の東側に広がる巨大で平坦な大理石の岩盤で、伝説では呉王夫差と西施が月を愛でた場所とされています。
来鶴亭：宋代に建てられた亭で、太湖を一望できる絶景のスポットです。詩人蘇東坡を記念して建てられたと伝わります。
石公秋月：農歴9月13日の夕暮れ時に、「日月双照」と呼ばれる太陽と月が同時に輝く珍しい自然現象を観賞できることで有名です。

入場料：
大人は50元です。各種割引制度があり、身長1.2メートル（または1.4メートル）未満の児童、70歳以上の高齢者（要老年証）、障害者、軍人（要身分証明書）は無料で入場できます。60歳から69歳の高齢者および身長1.2メートル（1.4メートル）から1.5メートルの児童は、半額の25元となる場合があります。西山石公山(xī shān shí gōng shān)ハイシーズン（4月1日～10月31日）：8:00～17:00（入場は16:30まで）
ローシーズン（11月1日～3月31日）：8:00～16:30（入場は16:00まで）住所：
江蘇省蘇州市呉中区金庭鎮石公山景区
公共交通機関：
蘇州駅南広場からバス69路に乗車し、終点「石公山」まで直行できます。
蘇州呉中汽車站からバス58路で「金庭バスターミナル」まで行き、そこからバス694路または698路に乗り換えて「石公山」で下車します。
地下鉄1号線の「木渎駅」で下車し、そこからバス69路に乗り換える方法もあります。園内は石段や岩場が多く、特に「一线天」は道が狭いため、歩きやすい運動靴の着用をお勧めします。
太湖のほとりでは、風が強い日は転落に十分注意し、指定された遊歩道から外れないようにしてください。
貴重な自然遺産と文化遺産を守るため、岩石や摩崖石刻、建物などに落書きをしたり傷つけたりする行為は固く禁じられています。
園内のゴミ箱を利用し、美しい環境を保つためにゴミのポイ捨てはおやめください。
寺院や静寂なエリアでは、大声で騒がないようご協力ください。他の観光客の迷惑にならないように心がけましょう。