大和旅館旧址

概況:
大和旅館旧址は、遼寧省大連市旅順口区文化街30号に位置する、歴史的に重要な建築物です。1903年にロシア籍華人である紀鳳台の私邸として建設され、1906年の日露戦争後、日本の南満州鉄道株式会社(満鉄)によって「大和旅館」に改修されました。この旅館は単なる宿泊施設ではなく、当時は軍政接待や情報活動の役割も担っていました。1931年に発生した「九・一八事変」後、清朝最後の皇帝である溥儀が関東軍によってこの地にほぼ1か月間滞在し、その後、満洲国皇帝となるための重要な密談がここで行われたことから、日本による中国東北部侵略の歴史を今に伝える「生きた証人」として知られています。建物は4300平方メートルの敷地に建つ二層半の欧風建築で、緑色の魚鱗瓦や煙突、老虎窓(屋根窓)などの特徴を持ち、現在は省級文物保護単位に指定されています。2024年時点で大規模な保存修復工事が進められており、往時の姿を取り戻すとともに、将来は文化展示施設としての活用が計画されています。

見所:
歴史的な意義:清朝最後の皇帝溥儀が滞在し、満洲国建国に向けた密議が行われた場所として、中国近代史の重要な一幕に触れることができます。
建築様式:1903年建設の二層半欧式建築で、緑色の魚鱗瓦や煙突、老虎窓などの特徴的な外観が見所です。2024年の修復工事により、増築されていた3階部分が撤去され、建設当時の姿に復元されつつあります。
文化的価値:日本による侵華の歴史を物語る重要な史跡であり、省级文物保護単位に指定されています。内部にはS字形の階段や「ENTRANCE」と記されたアーチ型の入口など、当時の面影を残す部分も保存されています。

入場料:無料です(外観の見学は通年無料となっています)。
中国語名:
ヤマトホテル(dà hé lǚ guǎn jiù zhǐ)
中国語名の読み方:
ダー ホー リュ グァン ジゥ ジー
英語名:
Dahe
大和旅館旧址の観光時間:
ハイシーズン:7:30〜17:30
ローシーズン:8:00〜17:00
(注:現在は保存修復工事が進行中です。工事の状況によっては立ち入りが制限される場合がありますので、最新の情報は現地の案内や公式発表をご確認ください。)
大和旅館旧址へのアクセス:
住所:
遼寧省大連市旅順口区文化街30号。
公共交通機関:
最寄りのバス停から徒歩数分の場所にあります。旅順区内を運行する路線バスをご利用いただき、「文化街」または「黄金山」などの最寄りバス停でお降りください。大連市中心部からは、旅順行きの長距離バスやタクシーをご利用になる方法もあります。
注意事項:
現在、建物は大規模な修復工事中です。現場周辺は資材や工事関係の車両が往来する場合がありますので、見学の際は安全に十分ご注意ください。 あくまでも歴史的文化財です。建物や囲いなどには触れないようお願いします。 周辺は閑静な住宅街や歴史的地区です。騒音やゴミのポイ捨てなど、地域の住民や環境に配慮したマナーを守りましょう。 最新の開閉門時間や工事に伴う立ち入り制限の詳細については、現地に設置された案内板や、旅順口区の観光情報をご確認されることをお勧めします。
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