旅順駅

概況：
旅順駅は中国遼寧省大連市旅順口区にある、ロシア風建築の歴史的な鉄道駅舎です。1898年に帝政ロシアによって着工され、1903年7月14日に南満州鉄道支線の終点駅として開業しました。特徴的な草帽形の椭圆尖頂（通称「玉ねぎドーム」）と白壁・緑窓の外観が魅力で、東北地方におけるロシア木造建築の代表的な遺構として知られています。日露戦争や満州国時代など激動の歴史を経て、2014年に旅客営業を停止するまで111年間運用されました。現在は全国重点文物保護単位に指定され、歴史的建造物として一般公開されています。

見所：
・駅舎外観：ロシア乡土風格を反映した木造网格外壁と、魚鱗状の鉄皮瓦で覆われた緑色の穹頂塔楼が特徴的です。
・木造風雨棚：站台上に設けられた木造の屋根付き待合所は、”傘”字形の構造で駅舎と調和した美観を醸し出しています。
・歴史的遺構：駅舎内には当時の改札口や待合室が保存され、1902年に中国初の国際列車がサンクトペテルブルクへ向けて出発した歴史を伝えています。
・地理的環境：白玉山の麓、龍河と軍港の間に位置し、周辺にはロシア風情街や軍港公園などの観光スポットが広がっています。

入場料：無料（外部見学は自由ですが、内部公開の有無は現地確認が必要です）旅顺车站(lǚ shùn chē zhàn)ハイシーズン（4月1日～10月31日）：建物外観は常時見学可能です（内部見学は現地案内をご確認ください）。
ローシーズン（11月1日～3月31日）：建物外観は常時見学可能です（内部見学は現地案内をご確認ください）。住所：遼寧省大連市旅順口区井崗街8号
公共交通機関：
・鉄道：大連駅から地下鉄12号線（河口駅乗換え）で「旅順站」下車、徒歩約15分。
・バス：旅順区内で2路、3路、5路、12路など「火车站」停留所下車すぐ。駅舎は文化保護物件のため、壁面への落書きや構造物への損傷行為は固く禁じられています。
周辺は軍港地域のため、許可なく指定区域での写真撮影を行わないようご注意ください。
駅舎周辺には一般道路が通っており、見学の際は車両通行に十分ご注意ください。
歴史的建造物の保存状態を維持するため、ゴミのポイ捨てはお控えいただき、静粛に見学をお願いします。