山東省博物館

概況：
山東省博物館（正式名称：山東博物館）は、中華人民共和国建国後に設立された最初の省級総合地誌博物館として、1954年に開館しました。当初の館舎は済南市の広智院と道院の旧跡に分かれており、その後1992年に千仏山北麓に新館が建設されました。現在の新館は、2010年11月16日に済南市の中心部を走る幹線道路・経十路沿いにオープンした、近代的な建築です。その建築デザインは「天円地方（天は円く地は四角い）」や「天人合一（天と人の調和）」といった中国の伝統思想を取り入れ、ドーム状の屋根は済南の象徴である泉をイメージしています。敷地面積は210ムー（約14万平方メートル）、延べ床面積は約8.29万平方メートルと、省級博物館としては中国最大級の規模を誇ります。収蔵品は考古学、歴史、自然など多岐にわたり、その数は40万件以上にのぼり、中でも陶磁器、青銅器、甲骨文、漢代画像石、書画、古籍善本などのコレクションが特に有名です。2012年には国家一級博物館に指定され、山東省の豊かな歴史と文化を伝える最も重要な窓口となっています。

見所：
「海岱日新——山東歴史文化陳列」：山東の60万年にわたる人類史、1万年の文化史、5000年の文明史を、2000点以上の文物を通じて体系的に紹介する基本陳列です。旧石器時代から近現代まで、5つの時代区分で展示されています。
「十大鎮館之宝（10大至宝）」：紅陶獣形器（大汶口文化）、蛋殻黒陶杯（竜山文化）、甲骨文、亜醜鉞（商）、頌簋（周）、魯国大玉璧（戦国）、銀雀山漢簡、東平漢墓壁画（漢）、九旒冕（明）、鄭燮双松図軸（清）の10点が特に有名です。
「魯王之宝——明朱檀墓珍藏」：明代の初代魯王・朱檀の墓から出土した金製品、玉器、服飾、楽器、書画など682点（セット）を展示する常設展で、明初期の藩王の華やかな生活と文化を窺い知ることができます。
「漢画 漢風 漢魂——山東漢画像石芸術展」：山東省で出土した漢代の画像石を展示する常設展です。石に刻まれた神話、歴史故事、日常生活などの図像は、当時の思想や社会を生き生きと伝えています。
「アフリカ野生動物大移動展」：アフリカのサバンナで行われる大規模な動物の移動を、剥製やジオラマ、マルチメディア技術を使って再現した、迫力満点の自然史系展示です。
その他の多彩な展示：仏教彫刻、明清時代の官窯磁器、古代の科学技術、鉱物の世界など、様々なテーマの常設展と、頻繁に開催される企画展があり、何度訪れても新たな発見があります。

入場料：無料（ただし、実名制による事前予約が必要です）。山东省博物馆(shān dōng shěng bó wù guǎn)ハイシーズン（夏季など特定期間）：9:00 ～ 19:00（最終入場 18:00）。
ローシーズン（通常期）：火曜～日曜 9:00 ～ 17:00（最終入場 16:00）。月曜日は休館日です（祝日・法定休日を除く）。住所：
山東省済南市歴下区経十路11899号。
公共交通機関：
バス：「省博物館」バス停で下車します。BRT-5、K115、K119、K139、K145、K152、K160、K171、K202などの路線が利用できます。
「三箭平安苑」バス停で下車し、姚家東路を南へ約500メートル歩く方法もあります。K18、K62、K63、K150などが経由します。入館には実名制による事前予約が必要です。公式ウェブサイトや微信（WeChat）公式アカウント「山東博物館」から予約できます。予約後は、予約QRコードまたは予約記録と本人確認書類（身分証、パスポートなど）を持参し、指定された時間帯に入館してください。
館内は全面禁煙です。また、食べ物、飲み物、ペット、三脚、自撮り棒、危険物などの持ち込みは禁止されています。
手荷物検査がありますので、スムーズな入場のためにも軽装でお越しください。
貴重な文化財を保護するため、フラッシュ撮影や三脚の使用は禁止されている場合があります。各展示室の注意表示に従ってください。また、展示ケースや文物に触れないようお願いします。
館内は広く、見学には時間がかかります。歩きやすい靴でお越しください。
中央ホール東側のサービスカウンターでは、車椅子やベビーカーの無料貸し出し、音声ガイドのレンタルなどを行っています。
混雑時、特に週末や夏季のハイシーズンは入場に時間がかかることがあります。
オンラインで事前に予約し、余裕を持って計画されることをお勧めします。最新の開館情報や特別展の案内は、公式ウェブサイトやSNSでご確認ください。