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代県文廟

概況:
代県文廟(代州文廟)は、山西省忻州市代県の城内に位置する、華北地域で現存する最大規模かつ最も保存状態の良い州級文廟(孔子廟・学宮)です。唐代に創建され、元の至正18年(1358年)に戦火で焼失した後、至正27年(1367年)に再建され、明の洪武2年(1369年)に竣工しました。その後も明・清時代を通じて修復・増築が繰り返され、現在見られる壮大な建築群は主に明清時代のものです。敷地面積は約15,000平方メートルに及び、南向きの三進院落(前院、中院、後院)の対称的な宮殿式配置をとっています。1986年に山西省重点文物保護単位に指定され、2006年には全国重点文物保護単位に昇格しました。単なる祭祀施設ではなく、古代の州級儒学学府としての役割も果たした、歴史と文化が凝縮された重要な場所です。

見所:
まず目を引くのは、六柱五楼からなる壮大な「棂星門」です。六本の大柱の頂点には瑠璃の蟠龍雲罐と奇獣(龍の九子の一つ、朝天吼とされる)が立ち、その威容は文廟の威厳を象徴しています。
前院には、創建当時から植えられていると伝わる樹齢千年を超える「唐槐」が二株あります。そのうち一株は内部が空洞化していますが、今も枝葉を茂らせており、代州の文脈の象徴として多くの受験生が願掛けに訪れます。
文廟の中心となる主殿が「大成殿」です。単檐歇山頂の屋根を戴き、面寬七間、進深五間の規模を誇ります。殿内の天井には精巧な「八卦藻井」が設けられ、600年以上経った今でも鮮やかな色彩を保ち、一説には「避塵珠」が埋め込まれているため埃がたまらないと伝えられています。殿前の石畳には「五爪団龍」の彫刻が施されています。
戟門前にある半円形の「泮池」と、その上に架かる「状元橋」は、古代の官学(諸侯の学校)を象徴する重要な施設です。かつて科挙に合格した秀才だけがこの橋を渡ることが許されました。
大成殿の東西両側には、それぞれ15間の「東西廊庑」が伸び、かつては学生の学び舎であり、先賢・先儒の牌位が祀られていました。現在は歴史文物や革命史の展示室として利用されている場合があります。

入場料:
単独券は28元です。代県のもう一つの国宝である「辺靖楼」との共通券(聯票)を購入すると、40元で両方見学できます。各種割引制度(学生、高齢者など)の詳細は現地でご確認ください。
中国語名:
代县文庙(dài xiàn wén miào)
代県文廟の観光時間:
ハイシーズン(4月~10月頃):8:30〜18:00
ローシーズン(11月~3月頃):8:00〜17:30
※情報源により多少の差異があります。また、周辺道路工事等により臨時休業または時間変更がある可能性がありますので、訪問前の最新確認をお勧めします。
代県文廟へのアクセス:
住所:
山西省忻州市代県文廟街(代県汽車站の西側約140メートル)
公共交通機関:
鉄道で「代県駅」まで行き、駅からタクシーを利用するのが一般的です。あるいは、忻州市内から代県行きの長距離バスに乗車し、代県バスターミナルで下車後、徒歩またはタクシーで向かいます。文廟は県城内に位置しており、主要な観光スポットである辺靖楼や阿育王塔からも徒歩圏内です。
注意事項:
文廟は国宝級の文化財です。建築物や展示物には手を触れず、特に殿内でのフラッシュを使用した撮影は控えましょう。
敷地内は石畳や階段が多いため、歩きやすい靴での来訪をお勧めします。
「大成殿」の八卦藻井や龍の彩画、「棂星門」の瑠璃細工など、細部の装飾にもぜひ注目してください。600年以上前の職人技の粋を感じることができます。
ハイシーズンでも比較的落ち着いて観光できますが、ゆっくりと鑑賞したい方は午前中早めの時間帯がおすすめです。
県城内には辺靖楼、阿育王塔など他の見所も集中していますので、時間に余裕があれば共通券を購入してまとめて巡る計画を立てると効率的です。

代県文廟の写真

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