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代県雁門関

概況:
雁門関(がんもんかん)は、中国山西省忻州市代県の北約20キロメートルに位置する、万里長城の最重要関所の一つです。古くは「天下九塞、雁門為首(天下に九つの要害あり、雁門がその筆頭である)」と称され、「中華第一関」の誉れ高い国境の要衝です。その歴史は古く、戦国時代には「勾注塞(こうちゅうさい)」と呼ばれ、趙の名将・李牧が匈奴を防いだ地として知られます。漢代には衛青や霍去病が、宋代には楊家将がここを守り、歴史上大小合わせて1,700回以上の戦いが繰り広げられたと伝えられ、まさに中国北方の歴史を刻んだ「活きた史書」と言えます。現在の関城は明の洪武7年(1374年)に吉安侯・陸亨によって再建され、後に「東陘関(とうけいかん)」と呼ばれるようになりました。広大な約30平方キロメートルの景勝地内には、関城、長城、兵堡、烽火台など、明代の完璧な軍事防御体系が良好な状態で保存されており、2001年には全国重点文物保護単位に、2017年には国家AAAAA級観光地に指定されています。

見所:
・関城と東西の門:関城の東西に位置する「天険門(てんけんもん)」と「地利門(ちりもん)」は、関の正門です。特に「天険門」の門洞には、数百年にわたる往来の車輪が刻んだ深い轍の跡が今も残り、歴史の重みを感じさせます。門の上にはかつて楼閣が建っていましたが、現在のものは後に再建されたものです。
・明代長城:明の万暦33年(1605年)に古い長城の基盤の上に修築された、全長約5,033メートルの長城です。平均傾斜が60度を超える急峻な山稜に沿って築かれており、「針扃(しんけい)」「控隴(こうろう)」などと名付けられた敵楼が点在します。頂上からは晋北の峡谷を一望でき、「一夫当関、万夫も開かず」の険しさを体感できます。
・鎮辺祠(ちんべんし):関城内にある祠堂で、もとは戦国時代の名将・李牧を祀る「李牧祠」でした。後に拡張され、衛青、霍去病、そして宋代にこの地を守った楊家将など、歴代の守関名将を一堂に祀るようになりました。ここを訪れることで、この関に込められた「忠勇」の精神に触れることができます。
・分道碑(ぶんどうひ):関帝廟内に保存されている清の乾隆36年(1771年)の石碑です。関道が狭く往来の車両がすれ違えない問題を解決するため、「南から来る車は東路を、北から来る車は西路を通れ」と交通規則を刻んでおり、当時の物流の活発さと管理の知恵を窺い知ることができます。
・雁塔(がんとう)と古道:関城近くの過雁峰(かがんほう)に立つ高さ21メートルの雁塔は、関所のシンボルです。また、関の南北に延びる石畳の古道には、深く刻まれた無数の車轍の跡が残り、かつての商隊や軍隊の往来の盛んだった様子を今に伝えています。

入場料:
ハイシーズン(4月1日~10月31日):大人90元。
ローシーズン(11月1日~3月31日):大人60元。
6歳以下(または身長1.2メートル以下)の児童、60歳以上の高齢者、軍人、障害者などは、有効な証明書を提示することで無料で入場できます。
中国語名:
代县雁门关(dài xiàn yàn mén guān)
代県雁門関の観光時間:
ハイシーズン(4月1日~10月31日):8:00 ~ 17:30。
ローシーズン(11月1日~3月31日):8:30 ~ 17:00。
※最終入場は閉園時間の30分前までとなる場合があります。
代県雁門関へのアクセス:
住所:
山西省忻州市代県雁門関郷雁門関村。
公共交通機関:
最寄りの主要駅は「代県駅」(高速鉄道駅)です。駅からはタクシーを利用するのが一般的で、景区まで約30分です。
代県県城内のバスターミナルから、雁門関景区行きの直通バス(観光バス)が運行されています。バス停は「雁門関景区南門(前腰鋪駅)」または「雁門関景区北門(後腰鋪駅)」です。
注意事項:
長城や関城への道は、石段や坂道が多く、非常に急な箇所もあります。必ず歩きやすい運動靴やトレッキングシューズを履いて訪れてください。
山頂は風が強く、気温が低いです。季節を問わず、防寒や防風対策のための上着を持参することをお勧めします。夏季でも日差しが強いため、帽子や日焼け止めも忘れずに。
広大な敷地を歩き回ることになりますので、十分な水分と必要に応じて軽食を準備しておくと安心です。
国指定の重要文化財です。長城のレンガや石に登ったり、落書きをしたりする行為は固く禁じられています。歴史的遺構を大切に見学しましょう。
ハイシーズン、特に連休期間は大変混雑します。できるだけ早い時間の入場を心がけ、ゆとりを持った計画を立てることをお勧めします。

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