ホーム > 中国旅行 > 中国観光地案内 > 山西省 > 平遥 > 王家大院

王家大院

概況:
王家大院(おうけだいいん)は、中国山西省晋中市の霊石県静升鎮に位置する、清代に建設された中国最大級の民間住宅建築群です。静升鎮の王氏一族が明清両代にわたる300年以上の歳月をかけて築き上げた邸宅で、その総面積は25万平方メートル以上、大小123の院落と1118もの部屋から構成される壮大なスケールを誇ります。建築群は主に「高家崖(こうかいがい)」と「紅門堡(こうもんほ)」の二つの部分からなり、それぞれが橋で結ばれています。全体のレイアウトは「王」の字を象っていると言われ、風水思想に基づいて山の斜面に沿って建てられ、階層的に配置された楼閣と庭園は、まるで城塞のようです。その規模の大きさと建築・装飾の精巧さから、「民間の故宮」「華夏民居第一宅」「山西の紫禁城」などと称賛され、「王家に帰りて院を見ず(王家大院を見たら他の庭園は見る必要がない)」という高い評価も得ています。単なる豪邸ではなく、晋商(山西商人)の富と権勢、そして中国伝統的な家族制度や建築美学を今に伝える生きた博物館として、1997年から一般公開され、国家AAAA級観光地および全国重点文物保護単位に指定されています。

見所:
「高家崖」と「紅門堡」の二大建築群:王家大院の核心となる二つの区域です。高家崖は35の院落からなり、主人の居住空間や書斎、客間などが配置され、生活の息吹を感じられます。紅門堡は「王」の字型に設計され、88の院落が連なり、頂上の城壁からは建築群全体を見渡すことができます。二つは橋で結ばれており、異なる趣を楽しめます。
圧巻の「三雕(さんちょう)藝術」:至る所に施された「磚雕(レンガ彫刻)」「木雕(木彫)」「石雕(石彫)」は、王家大院の芸術的精華です。花鳥風月、歴史物語、吉祥文様から家訓の文字まで、その題材は多岐にわたり、一つ一つが精密で生き生きとしており、当時の職人技術の高さを窺い知ることができます。特に敦厚宅の「獅子滾繡球」の影壁や、凝瑞居の『朱子家訓』を彫った木彫は必見です。
「王」の字に込められた設計思想:紅門堡の建築群を上から見下ろすと、その配置が「王」という漢字の形を成していることが分かります。これは単なる偶然ではなく、一族の繁栄と権威を象徴するように意図された設計で、中国伝統建築の深遠なシンボリズムを体現しています。
王氏一族の興亡を物語る空間:単なる建築物の集合体ではなく、祠堂、私塾、帳場、劇場など、かつての大家族の生活と事業の全てがここに凝縮されています。これらの空間を巡ることで、農民から商人、そして官僚へと登りつめた王氏一族の300年にわたる栄華と、その後の衰退の歴史を追体験することができます。
周辺の文化的景観「静升文廟」と「資寿寺」:王家大院の近くには、元代の「鯉魚跳龍門」の双面鏤空石彫が有名な静升文廟や、明代の彩色塑像十八羅漢が安置される資寿寺など、見応えのある文化財があります。時間に余裕があれば合わせて訪れると、この地域の文化的厚みをより深く理解できるでしょう。

入場料:
通常の入場券(高家崖・紅門堡エリア)は、季節によって価格が異なります。
ハイシーズン(4月1日~10月31日):大人 55元。
ローシーズン(11月1日~3月31日):大人 35元。
半額優待(学生、6歳~18歳の未成年者など):30元(季節を問わず)。
無料対象:60歳以上の高齢者(身分証提示)、身長1.2メートル(または6歳)以下の児童、現役軍人、障害者など(有効な証明書の提示が必要)。
※ 上記は主要エリアの料金です。紅崖峡谷や石膏山など周辺景区との聯票(セット券)も販売されている場合があります(例:50元~)。最新の詳細は公式情報でご確認ください。
中国語名:
王家大院(wáng jiā dà yuàn)
王家大院の観光時間:
季節により閉園時間が変わります。
ハイシーズン(4月1日~10月31日):8:00 ~ 18:30 (入場は閉園の1時間前までが目安)。
ローシーズン(11月1日~3月31日):8:00 ~ 17:30 (入場は閉園の1時間前までが目安)。
※ 情報源により多少の差異があります(例:17:10閉園)。また、大型連休期間等は延長される可能性があります。
王家大院へのアクセス:
住所:山西省晋中市霊石県静升鎮静升村。
公共交通機関:
鉄道をご利用の場合:
「霊石駅」(普通列車)で下車し、駅前から7路バス(上行)に乗車、「王家大院」バス停下車(約35分)。
「霊石東駅」(高速鉄道)で下車し、駅前から7路バス(下行)に乗車、「王家大院」バス停下車(約5分)。
長距離バスをご利用の場合:
太原の建南汽車站から「霊石」または「介休」行きのバスに乗車し、それぞれのバスターミナルで1路バス(霊石)または11路バス(介休)に乗り換え、「王家大院」で下車します。
平遥古城からは、直
注意事項:
敷地面積が非常に広く、石畳や階段も多いです。見学にはかなりの歩行を伴いますので、歩きやすい運動靴やスニーカーを履くことを強くお勧めします。
建築の細部や歴史的背景を深く理解するには、解説が不可欠です。入口で音声ガイド(約30元)を借りるか、正規のガイド(1団約80元)を依頼するのが良いでしょう。さもなければ、単なる古い家の集まりと感じてしまうかもしれません。
ハイシーズン(特にゴールデンウィークや国慶節)や週末は大変混雑します。比較的すいている時間帯を選びたい方は、開園直後の午前中か、閉園間際の時間を狙うことをお勧めします。
景区入口などで「王家庄園への無料送迎バス」などを勧められることがありますが、これは別の観光施設(農家楽など)であり、評価が分かれる場合があります。主要な王家大院を見学する時間が限られている方は、事前に情報を確認し、計画を立てましょう。
建築物や彫刻は貴重な文化財です。触れたり、登ったり、傷つけたりすることは絶対にやめましょう。また、修復中の区域や立入禁止の区域には入らないよう、表示に従ってください。

王家大院の写真

王家大院についてのお問い合わせ
王家大院についてのご質問をどうぞ、24時間以内返信します、見積もりは何回も無料!
についてのお問い合わせ