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永泰公主墓

概況:
永泰公主墓は、中国陝西省乾県にある乾陵の17の陪葬墓の一つであり、唐代の墓としては非常に高い規格を持つ貴重な史跡です。墓の主である永泰公主(本名:李仙蕙)は、唐中宗李顕の第七皇女であり、唐の高宗と則天武后の孫娘にあたります。701年に17歳という若さでこの世を去り、その後、父である中宗によって「永泰公主」の名を追贈され、夫の武延基と共に乾陵に陪葬されました。特筆すべきは、その墓が「陵」と称される中国史上唯一の公主墓であり、その規格は帝王に匹敵するものである点です。1960年から1962年にかけて発掘調査が行われ、墓道、5つの過洞、6つの天井、8つの便房、前後甬道、前後墓室からなる全長87.5メートルの宏大な構造が明らかになりました。早い時期に盗掘を受けたものの、壁画や陶俑、三彩俑など1000点を超える貴重な文物が出土し、唐代の高い文化水準と宮廷生活を今に伝えています。

見所:
見どころはまず、前墓室東壁に描かれた「宫女図」です。9人の侍女が描かれたこの壁画は、その優美な姿態と写実的な表現から、日本の元『朝日新聞』記者・疋田桂一郎氏によって「中国古代第一美人」と絶賛されました。特に杯を捧げる侍女の姿は、反るような「S」字型の曲線美とほほえましい表情が印象的です。
次に、墓の規模と構造そのものが見所です。深さ16メートルに及ぶ地下墓室は、公主が生前住んでいた宮殿の構造を模して造られており、長い墓道の両壁には青龍や白虎、武装した儀仗隊の壁画が色鮮やかに残っています。
出土した文物も必見です。盗掘を免れた8つの小龕(便房)からは、三彩俑や彩絵陶俑、生活用具などが多数発見されました。これらの俑は、当時の服装や髪型、生活様式を知る上で貴重な資料となっています。
最後に、後墓室に安置されている石槨も見逃せません。内外には線刻画が施され、15幅の仕女図や、夫婦の愛情を象徴する一対の鴛鴦などが繊細に刻まれています。

入場料:
乾陵景区の入場券に含まれています。乾陵景区の入場料は、ローシーズンが82元、ハイシーズンが122元です。
中国語名:
永泰公主墓(yǒng tai gōng zhǔ mù)
永泰公主墓の観光時間:
ハイシーズン:8:00〜18:00
ローシーズン:8:00〜18:00
※情報によると、通年で同じ開園時間の場合があります。
永泰公主墓へのアクセス:
住所:
陝西省咸陽市乾県城関街道乾陵博物館内
公共交通機関:
西安駅前広場から乾陵直行の観光バス「遊3路」を利用できます。西安発は朝8時、乾陵発は午後15時の運行です。
または、西安の城西客運站から乾県行きの長距離バスに乗車し、乾県でタクシーに乗り換える方法もあります。
注意事項:
墓室内は薄暗く、階段やスロープがありますので、足元に十分ご注意ください。
貴重な壁画を保護するため、フラッシュや三脚を使用した写真撮影はお控えください。
墓室内の空間は限られており、混雑時は順番をお待ちいただく場合があります。
文化財保護の観点から、展示されている文物や壁画には手を触れないようお願いします。
地下の墓室は地上に比べて涼しい場合があります。温度調節のできる服装でお越しになることをお勧めします。

永泰公主墓の写真

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